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会話同好会  作者: 太郎
高校3年生
44/56

12月

「じゃじゃーん。僕の日記でーっす」


「いくつか質問したいのですがまず一つ。このタイトルは何ですか」


「あ、後輩ちゃん日記?センス良いでしょー。気に入ってるんだよね。さすが、僕と後輩ちゃんの決勝」


「…………はあ」


「いったあああああああああ!??????ど、どうして急に鈍器を振り回しているの!?っていうか、そのバットは何処から取り出したの!?」


「先輩が変な行為をすると踏んで、常に部室に装備してあります」


「うううっ。僕の大事な顔がボコボコに腫れてるじゃないか……」


「大丈夫です。二週間後には元に戻ってますよ」


「あ、そもそも僕らは顔出ししてないから、腫れても膿んでもどうってことないね。残念だなー、皆様にこのイケメンフェイスをお見せできないなんて」


「戯言を吐く余裕があるのなら死んでください。なくても死んでください」


「デッドオアデッド!!?アライブさせてよ!!アライブを!!」


「私は位が高くないので、そんな事は出来ません……」


「ここは照れる所じゃないと思うんだけどなあ!!」


「とにかく、死んでください。そして、この日記を処分しなさい」


「無理。それは、僕と後輩ちゃんの思い出だよ。消せないよ」


「思い出は記憶に残ってるでしょう。それとも、先輩ごと消して欲しいのですか?」


「後輩ちゃんなら出来そうでコワイ」


「なら後輩ちゃんにあげるよ、それ。捨てるなら後輩ちゃんがやって。僕にはそれをこの世から消すなんて惨いことは出来ない」


「……私なら捨てれないと思っているのですか?」


「うん、後輩ちゃんはなんだかんだ、僕が大好きだからね」


「仮に私が捨てなかったとしても、私の両親に見つかれば、この世から消されるのは先輩ですよ。そのリスクを背負えるんですか?」


「うん。後輩ちゃんのためなら、死ねる」


「安い命ですねー……仕方がないですね。もらいますよ」


「うわぁ!やったー!」


「ただ、普通の日記なのに六法全書並みに重いのには腹が立ちますけど」


「僕の愛情です」


「あああああ、今すぐ燃やしたいです……」


「燃やさないで!?落ち着いて!!落ち着いて!!」


「ふー……では、重くて帰るのが遅くなりそうなので、ここらで」


「ん。またねー」

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