11月
「偶数週ですので、今日は会話オンリーデイ!!ひゃあっふぅう!!!!」
「先週とはうってかわって、酷いハイテンションですね。先週の先輩を皆様にお伝えしたいです」
「お伝え出来る様子でもなければ、二百文字にも届かなかったんだよね。今後もこんな感じで行くんじゃない?勉強の奇数週はなかった形で」
「私達の生存目的は勉強ではなくて、ふっと息をつく専用の意味のない会話をお送りするだけですものね」
「生々しいね、ひどく。でも、僕ららしいや」
「それでは、今日もいつも通り行きますか」
「後輩ちゃんは中々、司会に向いていない気がするよ」
「それは私の技量ではなく、総支配者が向いていないからですよ。私に責任はありません」
「ま、まあ……深く追及しないよ。そういえば、秋だねぇ」
「もうじき雪が降りますけど、というこの会話を以前にもした記憶があるのですが」
「気のせい気のせい。ということで、今日は本を持ってきたんだー」
「読書の秋とでも言うのですか?」
「大正解。さっすが、後輩ちゃんだねえ。以心伝心かな?」
「以前もこのやり取りをしたからです。先輩と以心伝心する程私の神経は狂っちゃいません」
「僕に狂わせてやるよ。ひゃっはー」
「“僕は狂っているよ”の間違いではないですか?」
「違うよ!?間違いじゃないよ!?渾身の決め台詞を間違ってるで流さないで!!」
「決め台詞の定義を勉強してからやり直して下さい」
「そう言われると思って、コトバンクさんで予習住み予習済みだよ!……“演技が最高潮に達したり区切りがついたときなどに発する,その場にはまったいい台詞。転じて,ここぞというときの小気味いい台詞”だってさ」
「カンペ読みすぎですが、予習してきた事は褒めてあげましょう」
「えへへー。でしょー」
「先輩の決め台詞はソレじゃありませんよ」
「“僕に狂わせてやるよ”じゃないのなら、“僕という大河に飲まれた君を救えるのは、僕だけさ”?いや、“僕を欲しがってるんでしょ?”かな?それとも“僕は君だけの王子様さ”かな?」
「どれも違いますよ。一体どの場面で使う気ですか」
「今でしょ」
「求めていません」
「本当は“僕を欲しがってるんでしょ?”」
「無駄にこの状況に合った台詞を吐かないで下さい。求めていませんから」
「えー、けちんぼさん」
「先輩の決め台詞と言ったら、“またね”じゃないですか?いつもソレで締めていますし」
「確かにそうだねー。いつからか覚えてないけど、ずっと言ってる気がするよ」
「初対面から言ってた筈ですけど」
「えー、僕はそんな変な決め台詞じゃなくて、もっとカッコいいのが良かったんだけどなー」
「先輩らしくて良いじゃないですか」
「褒められてるか分からないよ」
「それでは、定時なので帰ります」
「んじゃ、……って、読書の秋はどこにいったのさ!折角重い思いして持ってきたのにい!!」
「どうせ先輩の本はフラン○書院でしょう。成人してから読んでください。では」
「えっ!?それって、成人したら一緒にベッドの中で読んでくれるってこと!??ああっ、まったねー!!」




