9月
「ぬふふふふ……」
「気持ち悪いです、先輩。風邪ですか?病気ですか?でしたら、すぐお開きにしますけど?」
「ノンノンノーン!!!後輩ちゃんの口車に乗せられる僕じゃないぜ!?そうやって、後輩ちゃんは逃げるつもりだろ!?」
「確かにその通りですが、今日の先輩は異常にテンションが高くて気持ち悪いですね」
「聞いて驚け、僕の伝説を……!!」
「伝説とは他人が語り出して使われるもので、自分から僕の伝説だなんて用いませんよ」
「いやー、話の腰折らないでよー。とにかく、すっごいことあったんだからー」
「はいはい、聞いてあげないとそのウザいキャラも帰らないんですよね。聞いてあげます」
「ぬふふふふ……ババーンッ!!今回のテストの結果、最高に良かったんだよー!!」
「50,63,72,98,12,53,48,20,68……98点が保健体育じゃなかったら心の底から祝ったんですが。大体、数学が12って赤点じゃないですか」
「ぶー、僕は褒めて欲しかったのにー」
「先輩には叱責されている状況もベタ甘に褒められている状況に倒置出来るスペックがあるじゃないですか。今が活用時です」
「むむっ!なるほど!じゃあ、後輩ちゃんからの僕への愛の言葉をたくさん浴びれるって訳だな!?」
「違います」
「即答!!!??」
「まあ、でも先輩の今までのテストを見てきた中では良い方だとは思いますよ。けど、褒めてる訳じゃないので、しっかり勉強を怠らないで下さい」
「ぐ、っふう……後輩ちゃんが褒めてる、げへげへ」
「……先輩を褒めるといつも以上に変になるから嫌なんですよ」
「ん?何か言ったー?」
「先輩に対する悪口以外は言ってませんよ」
「えー!それ、僕に対するご褒美だから!僕がしっかりしている時に言ってよね!」
「……つくづく先輩は面白い人ですね」
「やったー!」
「You are funny boy.」
「へ?」
「これを訳してくることが次回までの宿題です。訳せない限り部活は出来ませんからね、注意してくださいよ、それでは」
「えっ、えっ?え!!!ま、まったねー!!!」




