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火を灯す
貴女は私に火を灯す。
たまにしか来ないくせに。
来る時だけは、迷うことなく私を選ぶ。
細い指が伸びて、私は暗がりから引き出される。
そして、何度も何度も口づけを交わす。
時には長く。
時には一瞬。
貴女は気まぐれに私へ火を灯し、私の熱だけを奪っていく。
私はそのたびに、胸の奥からじりじりと焦がされていく。
苦しいはずなのに。
痛いはずなのに。
それでも私は、その瞬間を待っている。
貴女がまた私を見つけてくれることを。
また、何でもない顔で近づいてくることを。
また、あの短い口づけをくれることを。
火は、いつか消える。
どれだけ強く灯っても、最後には細くなり、灰のように崩れていく。
それでも、消えることが怖いわけではない。
怖いのは、火が消えたあと。
貴女がもう、私を求めてくれなくなること。
だから私は待っている。
この火が消えても。
この身が静かに冷めても。
また貴女が、私に火をつけてくれる瞬間を。
その時はまた、そっと口づけを交わそう。
*
掃除が終わり、家事が一段落した私はキッチンに向かう。
「はぁー、この一服がやめらんねぇ」
*
真面目に読んでくれた方ごめんなさい




