プロローグ
初めての書く小説なのでアドバイスやなんやあったら教えてください
目覚まし時計が鳴った。
ベッドから起き上がると、カーテンの隙間から朝の光が差し込んでいた。
ジュリは高校三年生。穏やかな日常の中に、いつも変わらない兄との朝があった。
「ジュリ、朝ごはん冷めるよー」
兄の声が、階下から聞こえる。
いつも通り、のはずだった。
その日は、世界が音を立てて崩れた。
学校に向かう途中、空が裂けた。目の前に現れた光の渦。強い風とともに、何かに引きずり込まれるような感覚。
ジュリが次に目を開けたとき、目の前に広がっていたのは見知らぬ草原だった。
空の色は少し薄く、風の匂いもどこか違う。肌に触れる空気すら、どこか異質だった。
ゆっくりと起き上がり、辺りを見渡す。兄の姿は、どこにもない。
(夢? じゃない……)
訳もわからず胸の奥がざわつく。
何かが起きた。普通じゃないことが。
そして兄が、どこか遠くにいってしまった。そんな気がした。
何が起きたのか。どうしてここにいるのか。
それは、まだ何もわからない。けれど。
ジュリは立ち上がった。
ただ一つ、胸の中の強い感情に突き動かされるように。
「お兄ちゃんを、探さなきゃ……」