無意志的な躰 - 彼は歩き続ける -
雨降りの夜
街の灯りがポツリポツリと光る
無意志的な躰
街を縫って歩く自主性のない躰
ビルの谷間
風に揺れる看板の影が
夜の静けさに混ざり合って
寂寥なメロディを奏でる
足跡のリズムが街の喧騒を切り裂き
闇に埋もれた心の声が
深い夜に響く
誰も知らない
彼の瞳の奥に秘めた
物語の欠片
空気中に漂っている
不随意に生まれた糸で紡がれた物語
街の隅々に散らばる感情の欠片
宙ぶらりんが歩む先には何が待っているのか
闇夜の中
問いかける声もなく
夜風が心地よく頬を撫でる
街灯の明かりが
彼の影を描く
宙ぶらりんに彷徨う躰
孤独な自主性の無い殻
夜が終わりを告げるまで
彼は歩き続ける
宙ぶらりんな真心を込めて