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夢願う
暗闇に差す一筋の光
どこかで聞こえる明るい声に
鼻腔をくすぐる温かな匂い
瞳を開ければあなたの笑顔
おはようの声に続く騎兵隊の行進
無邪気に笑う姫君たちが
あなたの脇から顔を出す
いっつも起きるの遅いんだから
と小さな姫が頬膨らませ
あなたが姫の頬を撫でる
待っているから
起きておいで
と、あなたは私の頬を撫でる
私はコクりと頷くと
待っていてね
と、笑顔で返す
あなたと姫君たちは一緒に
賑やかに声をあげながら
寝室から去ってゆく
笑顔で後ろ姿を見送ると
私は再び眠気に襲われ目を閉じる
待っていてね
起きるまで
抗えない眠りの渦に
引き込まれるように意識を失う
待っていてね
起きるまで
この眠りから醒めるまで
最後までお読みいただきありがとうございます
それは叶わなかった夢




