3話
「・・・」
ただいま飛馬は、すんごい状況にある。
「・・・・」
道路の縁にある溝の中にいるのである。
「奴はどこいった!!。」
「ああ、なんで一発蹴られたぐらいでここまでするのよ。」
「ほんと、もっともだ。」
「ひゃっ」
いきなりの声だったため驚くだろうが、その声の主が主だからさらに驚く。
「勇・・・君?」
「おうっ、そうだ、 昨日の奴らの仲間が追ってきてさ、とりあえず逃げている。」
「ってどっから来たの? ここ、音もなしに入れるようなとこじゃないわよ!」
「ちょっと黙って、・・・・・追いかけられてるんだぞ今は、とにかく静かにして。」
しばらくすると、飛馬の目にとんでもない物が入ってきた。
「お姉ちゃん!!」
そこには、先ほどとは違い、走らず、歩いて動いている奴らが居た。少し前と違うというならば、その手中には、飛馬の姉が捕まっている。捕まってるなだけに、口にガムテープあり
「・・・・・・あっ」
実は先ほど飛馬は飛び出してしまった。
「見つけたぞ!!」
「ちょっと、あたしの姉を離してからにしなさいよ。」
見つかったからには自分の体力では逃げられないと悟ったか、えらく強気の態度で挑むが、
「女ぁ、てめぇキサマ、昨日はよくもなぁ。」
こいつ、めんどくせぇタイプだな。
「実際蹴ったの俺だし。」
ヒョウヒョウと溝から出てきたのは勇であった。
「とりあえず気ぃ失わせてでもここから逃げる!!」