2話
「さすがに帰ったかな、まあお礼もしたし、(服にもちょっと血がついてるし)今日は帰る か。」
実は飛馬には親がいない、飛馬がまだ小さい時に死んでしまったのだ。それからは、親戚の家で暮らし、飛馬の姉が、働きだした2年ほど前からは、姉と同居している。狭くて安いアパートだが、特に困ったことはない。
翌日、飛馬は驚くべき事を見た、朝起きて窓のカーテンを開けると何人かのデカイ男がたっているのだ。その中には、飛馬が知っている奴もいた。
「やばいかも。」
知っている奴とは昨日の、あれである。勇に打ちのめされた男が足にいろいろと付けて立っている、どうやら骨折したようだ。
「飛馬、逃げるよ。」
そう言ったのは、飛馬の姉だ。
「あいつらかなりでかい暴力団の奴ららしい。飛馬、あんた追われてるよ、とにかく逃げなくち ゃ。」
そう言い、姉は逃げる準備をする。」
「追われてるのはあたしだから、何もお姉ちゃんまで逃げなくても」
飛馬がそう言うと姉は
「ばっかねえ、あいつら警察もお手上げの暴力団だよ、あんたが居なかったら家でも壊すよ。
居ても居なくても壊すか。」
「う・・・・うん。」
「おい女ぁ、出てこい!!」
男はドアを蹴飛ばして入ってきた。幸い、飛馬たちが今居る部屋は、玄関から一番遠いため、まだ、少し時間がある。
「表の入り口を通るのは無理みたいね、裏から出ましょう。」
「・・・・(よくこんなに冷静でいられるな。)」
姉はかなり冷静である。普通なら暴力団が来た時点でもノックアウト・・さらに、連中はかなりキレてる、そして、姉は、なぜ 暴力団がうちに来てるのかが分かってないのだ、これはもう冷静でいたら凄い。
「よし、行くよ飛馬。」
「うん。」