人生の分岐点
生きるべき理由を失った……
両親が事故で亡くなった……交通事故だった。
トラックに乗った男が逆走してぶつかってきたらしい。
男は酒を飲んでいた…飲酒運転だ。
両親が亡くなったことで私の世界は色あせた。
両親と訪れて心弾ませた場所はもう何も感動を伝えてこない。
私を暖かく包んでくれたぬくもりのある家はもうただの居住空間であり、それ以上の意味を持たなくなった。
私を心配してそして愛してくれる両親は既にもういない。
なら……
私が生きている意味も意義もない。
私は学校の屋上から下をのぞき込む。
地面には多くの人形がいた。
「早まるなぁ」「死なないで!」「何でそんなことを……」
想ってもないことを口から吐き出す……醜く浅ましい。
欺瞞によって塗り固められた言葉なんて……いや、もうやめよう。分かっていたことだ。
そんなことずっと前から
私はこの希望ない世界から解き放たれよう。
『死』をもって……
私は足を踏み出した。かけがえのない両親にあうため…
目を閉じた。
体が重力に従って落ちようとする……これで死ねる。
今会いに行くよお父さんお母さん…
その時私の手は掴まれた。
「死なせるかぁぁ-!!!!」
目を開けた。私はまだ死ねていないの?……邪魔をするな邪魔をするな邪魔をするなァァァアー!!!!
突如私の頭の中に数々の疑問が浮かび上がり、私の意識を一つの言葉が埋め尽くした。
何で私を助けようとするの!?
分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない
分からない……何で何で何でぇぇ
意識を集中し私の手を握る少年を見た。
確かクラスメートだったはず……なんでここにいるのよ
偽善者ぶりたいなら下にいる人間のように泣くふりでもしてなさいよ!?
「何で私を助けようとするのよ!もう私には大切なものも自分を理解してくれる人も心配してくれる人もいない。私はもう疲れたの……もうほっといてよ!?他人の貴方に私の何がわかるのよ!『分かるわけないだろ!!』」
「君が感じる絶望も苦しさも分からないし共感が出来るなんて戯言言うつもりもない。だから君を助けようとしてるのは100%僕の身勝手なエゴだ!怒りたいなら助かった後で怒れ!ただ君に一ついいたいのはなぁ!!」
「心配する奴がいない?ふざけんな!誰が助けたくない奴の為に命かけてると思ってんだバカヤロー!」
赤の他人を助ける?
そんな都合の良い人間なんか…人間なんかいるはず
「まだ死にたいなら…いきる理由がないなら僕に頼れ!一緒に悩んで苦しんでやるから」
私を引き上げ抱きしめた彼は……両親と同じ暖かさに包まれていた。
子供の頃に母が読んでくれた絵本には白馬の王子様がいた。
あらゆる困難を乗り越え一人の女性のため命をかける……ばかばかしい。
子供ながらに思った。そんな都合の良い人間なんかいないと…
私の様子から母は感づいたのだろう、母は優しく私にこう諭した。
『いつか貴方にも自分のことを大切に想ってくれるそんな人が現れるよ』と………
しかし母が言うような人間はいなかった。
皆が自分の保身を第一に考える非道く浅ましい人間……いや、人形だった。
出る杭は打たれる…よく出来た言葉だ。
他の人より優れていた私は周りから敬遠され、そして嫉妬された。
だから私は手を抜くことにした。
何事も全力で挑まない…挑んだら必ず周りからの反感をかうから。
そうして私は非道く浅ましい『人形達』にいつしか希望を見出すのをやめた。
母は私の尊敬する『人間』だった。
しかし、あの言葉だけは理解できなかった。
母の言った台詞のうちあれだけは違うと思った。
だってそんな馬鹿みたいなお人好しいないと思ったから……いるわけがない。いたとしても私になんか来ない。
来るわけがないって思ってたのに……
まるで陳腐な三文芝居のような出会い……
こんなのドラマやアニメにはよくあるありふれた状況……だけど…
だけど私には違って見えた。
この日この場所この時間………この人が自分の『特別』になった。
to be continued!
初めての方もそうじゃないかたもヤッハローサッシーです!
勢いに任せて書き始めたよ!【新作書く前に他の書けとか言わない!】
まぁ皆さんの反応でガンガン書くか決めます!
【ただでさえ他のたまってるのに同時進行は無理!】
ではでは、サッシーの話が気になった方はブクマと評価をお願いします!
追伸 幼なじみが許嫁書いてきます!