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公国側そしてコレージュの出撃

だいぶ遅れてしまいました。しかも短い!またちょっとずつかいてるんで次回も遅れるとは思いますがなるべく早く書けるよう努力します。

一方公国陣営では


「帝国はこんなものか…父上から授かった軍勢で小突いただけでもう逃げるとはな。どんな強者がいるのかと思えば腰抜けばかりではないか」


そう嘲笑いながら1人の男が椅子に腰掛けふんぞり返る。

こんな態度を堂々ととれるということは紛れもない公国側の総大将であろう


「キュクノス様、恐れながらただ逃げたとは思いませぬ。また敵は援軍を連れ何らかの策を用いて攻めてくるかと」


後に立つ眼帯をつけた美しい銀髪の男が落ち着いた声で助言を述べる。

その背中には1メートル弱ほどある長刀を備えている。キュクノスと呼ばれた男は言った。


「新参者の貴様にどうこう言われる筋合いはないわ!余の采配は間違ったことは無い。よく見ておれ、次期に王となる男の兵法を!」


「失礼いたしました次期公国の王よ。無礼をお許しください」


ヒルメスの声に一切の焦りはない。


「フンッ。口だけは達者のようだな。まぁ、貴様の言う通りこの戦に勝てば次の王の席は余のものとなる。何としても勝たねばならん」


キュクノスがそう言い終わった瞬間にドアを叩く音がした。


「報告いたします!」


切羽詰まったような声だった。

キュクノスはニヤけた顔のまま伝達兵へいった。


「よろしい、許可する。申すが良い」


「ありがたき幸せ。それでは報告致します。ここから西の方角に敵の軍勢と思われるものが出現いたしました!数は約五千…騎馬隊もいるようです」


「五千…?聞いたか!逃げた腰抜けが今度は死にたいらしい。望み通り八つ裂きにしてくれよう!」


「(1度は退いたにもにも関わらず、先程より兵の数が少ないのがどうにも引っかかる。援軍を呼んでいないのかあるいは…)」


ヒルメスは考えていた。

敵の考えている兵の動かし方を。

ここで騎馬隊五千を出してくる理由を。

“そうか!”

と思った矢先、キュクノスがいった。


「ヒルメス!貴様はここに居ろ!そして私が勝利するところをこの場で見ているがいい!」


「かしこまりました。ご武運を…………」


キュクノスは側近の部下に鎧を着させ馬を走らせ前線へと向かって行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「敵の動く気配がないな」


コレージュは馬から降り兵たちの前へ立った。


「おい、主はあそこ黙って立ったままだよ。いったい何をお考えなんだ?」


「俺は家族に遺書を書いたよ。多分この戦いで生きて帰れるのは半分にもならないだろうからな」


あちらこちらから様々な声が聞こえてきた。

しかしコレージュは堂々と立っていた。

それは兵たちの不安を一気に取り払い士気を高めさせるには十分なものがあった。


(これから3倍の数の敵と衝突するのだ。怯えないだけでも立派と言えるだろう。)


コレージュはそう思い目の前にいる者達を見渡していた。


「我が主よ。そろそろ…」


「主殿こちらへどうぞ 」


「わかった。俺の剣を持ってこい。お前達は俺の隣で堂々とたっていろ 」


そう言って簡単に作られた台の上に立ち、静かに見下ろし呼吸を整える。そして叫んだ。


「お前らあぁ!俺の声が聞こえるかあぁぁぁぁぁ!!」


狼の遠吠えのように鋭く広場全体に響いた。

すると今度は兵たちの雄叫びが広場全体に響き出した。


「よし静まれ。もしこの中に今すぐにでも逃げたいと思っている奴はいるか?もしいるのなら予め逃げることを許す 」


兵達はざわめき出した。

無理もない。自分達の主がいきなり逃げたいやつはいるか?と、ましてや逃げ出すことを許すと言い出すのだから。

しかし、兵達は直ぐに黙り主のいる方を向いた。


「ほう、逃げ出すやつがいないか…。よし、ここで逃げなかったことをお前らは誇りに思うがいい。俺の兵としてこの国を守るのだ…そうしてこの戦に臨め!生きて帰ると強く願え!!」


兵達は自分の主の言う言葉ひとこと一言を噛み締めながら聞いた。そして各々の思いを胸に主を見つめた。

コレージュは目を細め叫ぶ。


「我らが勝利をこの手の中に…貴様らに面白いものをみせてやる!生きてまたこの地で酒を飲み肉を喰おう!!」


「オ"オ"オ"オ"オ"!!」


「あんな目でこんなこと言われちゃあ逃げるに逃げられないだろうよ」


「あら?クレスあなた…逃げる気でいたの?」


「…っ、そんなことねぇよ…死ぬ気でついて行くに決まってんだろ。いくぞ!第一騎馬隊!俺に続けえぇ!!」


クレスが馬にまたがり500人ほどつれて飛びだす。


「いくよ白騎士団!着いてこれないものは置いてくよ」


続いてリオンも背中の太刀を天高く掲げて白騎士団へ合図し広場を出た。

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