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男たちの馬鹿な日常  作者: 附箋
2/9

ガソリンスタンド2

 「先輩おはよううございます」

 「おはよ、まだ来たばかりだから働いてけよ」

 

 なんてこった、この髪の毛つんつんしてる先輩俺のボケを潰してきやがった。

 

 「先輩……ボケ殺しですね」

 「お前は天丼好きすぎだよな」


 どうして今どんぶりの話なんかしてるんだろこの先輩。まぁいいや。


 「それより今日も暇っすかねー」

 「そうだな、車通りすらないもんな」

 「きっと先輩のせいでね」

 「よし、お前クビな」


 これがパワハラってやつか。

 

 「キャーパワハラよー(棒)」

 「うぜぇ」


 うざくてすみませんね!


 「なんか売り文句でもあって口コミで広がればいいんですけどね」 

 「例えば?」

 「超激安ガソリン!リッターなんと50円!とか?」

 「すごく犯罪臭がする」


 ですねよねー。そもそもリッター50円じゃ赤字もいいところだし。法律的にアウトだし。


 そんなことを考えてると一台の車がやってきた。

 キキーという甲高い音を立てながら入店してきたクラウンが一台。

 だがあれは客じゃない。あのクラウンは決して客じゃない。


 「超!激安ガソリンがあると聞いて!」

 「馬鹿が釣れたな」

 「馬鹿が釣れましたね」


 日本ではすごく目立つ髪の色と目の色をしている男が来た。金髪碧眼である。

 その要素は美少女にあってほしい要素であって男にあってもイラつくだけである。


 「ああ、あるよ。さらにお前にはなんと特別プライスだ」

 「なんだと!それは何だ!」

 「リッター300万円でいい」


 大儲け間違いないね

 

 「お前……俺を馬鹿にしてはいないか?」

 「「え?」」


 まさかの反応である。こいつ今何と言った?


 「先輩、今の聞きました?」

 「ああ、なんか自分が馬鹿じゃないとでも言っているように聞こえた」

 「あ、やっぱり先輩もですか?よかった、俺の耳が腐った訳じゃなくて」


 本当に良かった。


 「貴様ら……」

 

 馬鹿が怒りのあまり顔を赤くしながら震えている。


 「まぁ待て馬野。ちゃんと口コミもあるんだ」

 「何!?」

 「先輩」

 「ああ、いいか馬野。一回しか言わないからちゃんと聞いていろよ?」

 「おう」


 『リッター300万円のガソリンを入れてから車の震えが増えました。おかげでよく酔うようになりました』『このガソリンを入れてからというもの排気ガスが大量に出るようになりました』『これを使い始めてから給油間隔が短くなりました。体感的にリッター30cmほどでしょうか』『破綻しました』


 「な?」

 「ふざけんなああああああああああああああああああああああああああああああ」


 馬鹿の絶叫が田舎の空気を揺らしたが今日も暇な一日が始まる。

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