新たな仲間(奴隷)
長らくお待たせ致しました。
今度は俺がいる部屋に直接入ってきた。入ってきたのはバルドさんと3人の奴隷だ。その三人の年齢は低めで一番若いのは幼さMAX可愛い7歳の女の子アリスちゃん、一番年上なのがほっそりとしたイケメン25歳のクリス、中間はこれまた美人の女性で20歳のキャシー、というバラつきようだ。3人とも人族である。
なぜ彼らを引き取る事にしたのか…それは彼らが『家族』だからだ。理由は聞いてないから分からないが、彼らは家族まるごと奴隷になっていたのだ。
「私は貴方達を引き取りたいと考えていて、名前はレンと言います。元々農業で生活をなさっていたと書類には書いていたのですが、具体的に何を育てていたのですか?」
「私たちは主に小麦を育てていました。他には家庭菜園程度でしたがトマトやモモ等も。オロイも以前は飼育していました。」
「それじゃえーっと…まず小麦の種蒔きから収穫までの流れを教えてください。」
「春に種を蒔いて夏に収穫し、秋から春になるまではオロイを放牧していました。しかし年を重ねる毎に収穫量が減ってしまい…特に病気などには罹っていなかったと思うのですが…」
「なるほど。病気ではなく段々と土地が痩せていったんですね?…それなら農業形態を変えればいけるな…よし、分かりました。特に問題もないので引き取らせて貰います。バルドさん、お願いします。」
俺は購入を判断し、値段である55万アットを払い契約をした。その後奴隷商を出て6人の衣服や下着などの生活必需品、戦闘奴隷には剣や盾、鎧などの装備を買った。クリス一家には特にこれといって買うものはなかった。武器や防具は店の中でも良い物を買ったから全部の合計で10万アット掛かった。それでも安いなと思う自分の金銭感覚を戻さないと...
ちなみにキースとスターシャは好きな武器防具を買ってもらったとすごく喜んでいた。スターシャなんか喜びのあまり俺を抱きしめてきたが、力がありすぎてオリヴィアと戦った時より死を感じた。いや、死なないけども。
俺は一度家の前まで奴隷達を連れてきて場所を覚えさせ、これからしてもらう事を戦闘奴隷代表ベルさん、農業奴隷代表クリスさんと話し合って、我が家の裏の一軒家が建つまで掛かるであろう各々の宿泊費と食費、娯楽費等を代表2人に多めに渡した。無料のバルディ不動産系列の宿に泊まらせなかったのは、一応良いとは言われたものの6人を一気に泊まらせて貰うのも忍びないからだ。傍から見ると金の無駄遣いかもしれないがこれもお金を巡らせる為だ。彼らの宿泊先には俺達が以前利用していた潮風の波止場亭を推しておいた。
家に戻ると、テュイとティーがウィーネリアに抱かれてソファーに座っていた。ティーはウトウトしている。可愛い。ケイトはキッチンで水を飲んでいる。
「お、帰ってきてたのか。ただいまウィーネリア、ケイト、テュイ、ティー。」
「おかえりなさいレン様♪先程買出しを終えました。沢山買ったので、ここまで配達してもらうことにしました。あと数時間ほどで来るかと。」
「おかえりなさいレンさん♪」
「おかえりなさい。」
「あれ、オリヴィアとリーシャは?」
「リーシャさんは買いたい物があるそうで、オリヴィアさんはそのお供を。」「そか。それじゃあ配達物が来たら教えてくれ。来るまでは…ケイト、俺の部屋に来てくれ。ちょいと添い寝して欲しい。」
俺がそう言うとケイトは尻尾をブンブンと振り始めた。
「わ、分かりました!それじゃあさっそく行きましょう!」
ケイトは待ってましたといわんばかりに俺の手を引いて俺の寝室へと向かった。部屋に入った後も抱き合ったりキスをする位で行為には至らず、互いに抱き合いながら昼寝をした。ケイトは髪とかフワフワで暖かいな…ピンと立った耳も撫で心地が最高だ...
「レン君とケイト起きて~!」
「うわっ」「きゃっ」
俺とケイトの昼寝はメアリーの目覚ましダイブによって終わりを告げられた。
「買った物が来たよ!1箇所にまとめておいたから後はレン君お願いねー?それとウェルシー大陸への船の手配はやっておいたから~。魔族の襲撃の件であっちに行けないんじゃないかって少しヒヤヒヤしたけど『まだ』航行禁止令も出てなかったから何とか出来たよ!手配が面倒だったからレン君の名前使っちゃったけど良いよね?」
「もちろん。使える手段はバリバリ使ってちゃって。よし、ケイト行くか。」
「はい♪」
ダイニングルームへと戻ると皆はソファ等で各自くつろいでいた。ソファの横には日用雑貨が小山の如く積まれている。その横にはこれまた沢山の食料や水が入った大樽が所狭しと置かれている。
「食料やお水は大体これで数週間は持つと思います。レン様からお借りしていたお金は殆ど使い切ってしまいました…」
「大丈夫だよ。これだけあれば万が一の時に役立つだろう。ウィーネリア、皆お疲れ様。」
俺は皆を労い、すぐさま山のように積まれた荷物をマジックポーチに仕舞い始めた。
「あ。ウェルシー大陸の人達って人族に友好的かな?」
俺が何となくそう言うとケイトが俺の腕に絡んできた。
「基本的に大丈夫だと思いますよ?あっちにも人族は普通にいるそうですし。ただ北方はちょっと怪しいと思います。平民貴族関係なく家族内の誰かが出征してるっていうのが結構あるそうですから。魔王城も北方にありますし。詳しくは調べたことが無いので分からないですけど。」
「まあどんなもんか知りたいだけだし、わざわざリスクを犯す必要はないわな。北に行くのは止めとこうか。てか、リーシャはどこらへんの出身なんだろ?」
「そういえば私も聞いてないですね…帰ってきたら聴いてみましょうか。」
「そうだね。」
ケイト達と雑談をしながらリーシャ達が帰ってくるまで旅の準備をした。マジックポーチのありがたみがよく分かる作業だった。
「ん?私の出身か?」
「そう。どこかなーって思ってさ。」
リーシャ達が帰ってきて夕飯を終えた後、風呂の順番を待っている時間に聞いてみた。
「あまり面白くないが、港町だ。町の名はオル。私の両親が故郷を離れオルに移住したらしい。船大工をしている。ちなみに私たちが乗る船の行き先はオルだ。」
「それじゃあ結構近いんだ。路銀の心配をしてたからもっと遠いかと思ってた。」
「恥ずかしながらアクアガーリーに着く頃には路銀も余裕が無くなってたのだ。ここにくるまで全てが全て順調では無かったからな。無駄な出費が重なってしまっていたのだ。だからレン殿に会えて本当に良かった。お礼を兼ねて我が家に招きたいのだが、良かったら来てくれないか?自慢ではないが我が家も客人をもてなす事が出来るくらいには部屋はある。」
「迷惑じゃないなら是非!それと両親が建造してる船も見てみたいし。お、ケイトとエルフ姉妹が上がったみたいだ。お先にリーシャとオリヴィア入ってきて。」
「む、それではお言葉に甘えて。」「レンも一緒に入ったらどうだ?背中を流す事くらいは出来るぞ?」
オリヴィアがコロコロと笑いながらそう言ってきたから、からかうなと笑っていなし、ソファーにもたれた。リーシャは残念そうな顔をしていた。
「はあ...」
「どうなさいましたか?レン様。」
テュイとティーを寝かしつけて戻ってきたウィーネリアは、俺が静かにため息をついたのに気づいて俺の隣にそっと座った。ぴったりくっついてくれるのが嬉しい。
「...テュイとティーの事なんだけどさ。俺がウェルシー大陸に行こうって言ったのは思いつきなのもあるんだけど、2人に親を失った悲しみを紛らわせさせたいからなんだよね。」
「親の行方を探そうとは思わなかったのですか?それからでも良かったと思うのですが...」
「いや、少なくともテュイはもう分かってる。両親がどうなったのか...流石にティーには言ってないようだけどね。」
「あの子達は...特にテュイは旅行を楽しめるでしょうか?」
「正直分からん。トラウマ...まあ心の病気にならないようにする手段の一つに過ぎないからな。俺もこういう治療の仕方もあるっていうのを聞いただけだからこの旅行は賭けの部分が大きい。悲しい現実を楽しい事で紛らわせるだけだからな。」
「でも、レン様がお決めになったことなら私も全力でお手伝いさせて頂きます。他の皆にも言っておきますね...!きっと...旅行を経て辛い過去を乗り越えてくれると思います。」
「そう言ってくれると助かる。」
俺はウィーネリアの頭を撫で、イチャイチャした。途中でケイトも混ざってリーシャとオリヴィアがダイニングルームに来るまでイチャイチャした。
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