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アップデート

気がつくと、目の前にはウィーリがいた。風景は...何も無い。四方八方どこを見渡しても、表現が正しいか分からないが際限の無い優しい水色の空間が広がっている。これは夢の中なのかな?


「久しぶり!」


効果音が付きそうな程の眩しい笑みを浮かべながらウィーリはそう言った。


「おう、久しぶり。」


俺も微笑して応える。ウィーリはふわふわと浮かびながら、


「ねえねえ、そろそろこの世界をアップデートしたいんだけど、どうかな?」


と首をコテンと傾けて俺の様子を伺う。


「連君の読んでたファンタジー小説だと、人とかモンスターの強さがレベルで表されてるでしょ? 中々良いシステムだからこの世界でもレベル制とかを随時採用しようかと思うの!」


「アップデートって、ゲームじゃないんだから...(ちな)みにそれって、皆に記憶操作とかして元からレベル制だった、とか記憶に刷り込むの?」


「いやー、それは神様のお告げって事で事前通告するよ!一応言っておくけど、一々一人一人にする訳じゃないからね?テレビみたいにバーッと放送するものって考えてくれれば良いよー。それで~...ねえねえどーお? 悪くないと思うんだけどな~?」


少し考えて俺が良いよと答えると、ウィーリは良かったー! と言ってくるくると空中を回る。

その後レベルについての簡単な説明と、『ジョブ操作』というスキルを貰った。役に立つかもと言われ貰ったが、簡単に言うと、自分のジョブを変更したり隠したりできるという物だ。俺も大して気にしていなかったが、人は生まれながらに「農民」、「王族」のように、生まれた場所、地位や役職等の様々な理由で何かしらのジョブを必ず持っているらしい。そのジョブは、体力や技術、魔力量なども左右するらしい。そしてジョブは複数持つことができ、それを隠したり出来るのがこのスキルだ。

例えば俺が仮に「盗賊」だとしたら、それをスキルで隠して「商人」を付ければ門番に捕まらずに街や村に入れる。このスキルで隠したジョブは「鑑定」という微レアスキルを持っている人にも見抜けないらしい。悪人に渡れば一大事だが、このスキルは今のところ俺しか持っていないとの事だ。



「それじゃ何かあったらその時は呼んでね!バイバイ♪」


ウィーリが手を振りながらそう言うと、また睡魔が俺を襲い、後ろに倒れ込むようにして意識が途絶えた。そういえばちゃんと疲れは取れているのだろうか...




俺はウィーネリアより早く起きると、寝転がりながらすぐにステータスを開いた。するとメニュー画面の左上に、


「レン Lv.52」


と書いてあった。この価がどの程度の強さを表しているかを確認するために、ウィーネリア達のメニューを開く。


「ウィーネリア Lv.11」


「メアリー Lv.20」


「ケイト Lv.4」


「オリヴィア Lv.35」


「テュイ Lv.5」


「ティー Lv.1 」


これが彼女らのレベルだ。何故かテュイやティーは俺の奴隷で無いのにメニューに表示されていた。それにしても、オリヴィアがレベル35で武勲を上げれるとしたら、もしかしたら俺は結構高い方なのかもしれない。名誉騎士のオリヴィアとのレベル差的に、俺より高レベルの人がいると推測される。俺TUEEEEではないがウィーリ装備もある事だし、後々レベルを上げていけばいい事だろう。それにしても、このレベルはワイバーンとリヴィアサンを倒したのが大きいな。

そして俺のジョブの欄には「人族」を筆頭に、10数個のジョブがあり、明らかにウィーリがふざけて作ったであろう「ウィーリの恋人」の他レアジョブっぽい数個のジョブはスキルで隠しておく。ちなみにジョブを隠しても、そのジョブの効果はちゃんと発揮するそうだ。




メニューの確認を済んだ俺はウィーネリア達を起こし、各々のウィーリに会ったという話を聞きつつ今日の予定を考えていた。


あ、そういえばギルドマスターに呼ばれてるらしいから、ギルドに行ってみようかな。




俺は支度を整えて、ケイトと手を繋ぎながら冒険者ギルドへと向かう。ギルドに到着するとケイトは入口付近で少し待って下さいと言って駆け足でギルドの奥へと姿を消す。10分程経ってからケイトが戻ってきた。


「ギルドマスターの部屋への入室が許可されたので、早速行きましょうか!」


そう言うとケイトは俺の手を握り、ギルドマスターの居る部屋へと連れて行った。

こんな感じで、世界をアップデートするためにちょくちょくウィーリが登場します。その他の時でもちゃんと登場させる予定です。

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