『誓いの儀』
「あいつら…二人きりにさせようと…」
「フフフ…ウィーネリアさんもメアリーさんも気を使ってくれたようですね。」
「そういえば聞きたいことあるんだけど、ギルドの受け付けは続けるの?」
「レンさんから辞めろと言われない限りは続けるつもりです。」
「そっか、了解。」
「そういえば私もレンさんに聞きたいことがあるのですが。」
そう言うとケイトは俺の方に体を向けた。
「なに?」
「レンさんは二人を奴隷から開放しないんですか?今までの様子からだと、ただ単に主従関係という間柄ではないのでしょう?それならいっそのこと二人を開放して二人と結婚すれば、奴隷と主人ではなく、妻と夫という関係になれるじゃないですか。」
そうケイトは言った。
「そっか…まだケイトは俺の事知らないもんな…」
俺はケイトの方へ体を向けて言った。「なあケイト?ケイトは他の人から約束を破られたら良い気持ちはしないよな?」
「それはそうですね。多分怒っちゃいます。」
「その『約束を破る』ってシチュエーションを『夫婦』の場合で例えると、『浮気』っていうのも『愛の誓いを破る』って事に置き換えられないかな?」
「…つまり、レンさんは浮気されるのを恐れている、ということですか?」
「正解だ。ウィーネリアやメアリー、もちろんケイトも、可愛いし、綺麗だし、優しい。そんな娘がいたら世の男たちは放っておかないだろう?
その中には俺より魅力的な男もいるだろうな、結構な割合で。もし…俺に見切りをつけてその男の元へ行ったら…その男に腰を振ってたら…俺はそう考えるだけで胸が締めつけられるんだ…でも俺は我がままな男だ。
なぜなら俺はこれからもケイトや他の女の子と関係を持ちたいと考える男だ。それは俺が『浮気している。』と言い換える事が出来る…まあ二人は了承してるけどな。」
そう言うと俺はふぅ、と息をつき、
「どうだケイト、幻滅したか…?」
俺はケイトに聞いた。
ケイトは無表情で、
「いえ全然。」
と即答した。
「なんで?」
俺がそう聞くと、
「世の中にはそう考える人は大勢いますよ?それなら開放せず、『奴隷と結婚』すればいいだけじゃないですか?普通に出来るんですよ?奴隷との結婚。知らなかったんですか?結構常識だと思うのですが…」
ケイトはそう言った。
「そうなの!? 全然知らなかった!!へーマジか!やったー!」
俺が歓喜していると、
「レンさんってかなりの田舎育ちなのですか?」
と、ケイトに心底不思議そうな顔で聞かれた。俺は、
「ケイト、実は俺…まだ隠してる事があるんだ。でもそれをケイトに教えると絶対俺に隷属してもらう事になる。本当に俺に隷属する意志があるか…?」
本当の事を言おうと決意し、俺はそうケイトに言うと、ケイトは近づいてきて、俺の頬を自身の両手で包んだ。
「そんなのとっくありますよ…」と言うとケイトは俺にキスをした。
「…メアリー…実はな…俺は異世界から来た異世界人なんだ…」
俺がそう言うと、ケイトは一瞬だけ目を開き、すぐに目を細めてニッコリ笑った。
「異世界の方でしたか…それではこっちの世界に慣れるまでさぞ苦労したでしょう、でもこれからは大丈夫です、私これでも結構勉強してましたから、何かとレンさんに助言出来ると思いますよ…?ドンドン頼って下さいね…♪
さあ…これでレンさんのモヤモヤは消えましたか…?それでは…私と一緒に…『誓いの儀』…
しましょ…?」
俺はケイトの唇を自身の唇で塞いだ。
ケイトに「がんばれ♡がんばれ♡」って言われたいなあと思いました。_(:3」∠)_




