隷属の儀式
長いです
北東門が見えてくるという頃に、前方から20人位の冒険者集団が歩いてきた。
斧や槍を持っている近接系の冒険者、長い杖を持っている魔法使いが殆どだ。何事だろう。俺は駆け寄り、何があったのか聞いてみることにした。
「何があったんですか?」
すると一番前にいた槍使いは、
「あんたよく今まで無事だったな! ついさっきギルドから緊急依頼が出されててな、ギルドにいた俺達C級以上の冒険者は第一陣としてA級モンスターのワイバーン討伐に向かわされたんだ。ここにA級の奴がいないのが心許ない感じではあるがな。とりあえず俺達が足止めしねえと街が危ねえからな…!」
と、槍使いは遠くを見つめた。
(ワイバーンって俺倒したよな…?)
「あのー…俺多分そのワイバーン倒しました。」
「嘘だろ!? 証拠はどこだよ?」
冒険者達の目線が俺に集まる。
「分かりました。少し下がっていてください。」
俺はそう言うと、マジックポーチからワイバーンを取り出した。
すると周りからどよめきが上がった。
俺はワイバーンをマジックポーチに仕舞った。
「本当でしょう?」
「あ、ああ…マジックポーチ持ってたんだな…」
「良かった、それでは街に帰りましょう。」
俺はそう言うと20数名の冒険者をすり抜けて街へ歩き出した。
俺が北東門に着くと、犬人受け付け嬢が立っていた。
「あ、どうm…「良かった!!」
俺が挨拶をし終える前に受け付け嬢がそう言うと俺に駆け寄ってきた。
「レンさんが依頼に行って少し経ってからワイバーンの緊急討伐依頼が、アクアガーリーを統治しているペルミア様から発注されたんです! それからレンさんの事が心配で心配で…お仕事を早退して来ちゃいました!
レンさんが無事で本当に良かったです…!」
俺を心配して来てくれたのか…優しい娘だな…
「それなんですが…俺、ワイバーン倒しちゃいました。」
俺がそう言うと、
「へ?」
受け付け嬢は声をうわずらせ驚いた。
「まずはニードルカウからですね、2頭いたので2頭とも討伐してきました。食用になるところは全部売ってください。」
俺は受け付け嬢と、ギルドにいたペルミアの私兵の一人であるカーラという女性兵士と共にギルド公認のモンスター解体所に行き、ニードルカウを2頭取り出した。
ちなみにカーラさんは腰まである銀色の長髪ストレートで、顔もキリッとしている、いかにも女騎士だ。
だが胸が大きく、動くとたゆんと揺れる。Gかな。
「レンさんマジックポーチを持っていたんですね! …うん、2頭とも状態はかなり良く売却価格も良さそうですね。」
そう言って解体所の人にニードルカウの査定を頼んだ。
「して…レン殿、早速ワイバーンを出してくれないだろうか。」
カーラにそう言われ俺は頷くと、ワイバーンをマジックポーチから取り出した。
「おお…! 本当にワイバーン…!! 左の肩の付け根をバッサリと…! 素晴らしい!」
と、カーラがべた褒めしてきたので俺は、
「たまたまですよ。
それで、私がワイバーンを討伐したということを信じてくれましたか?」
俺がそう言うと、
「も、もちろんだ! 後日ペルミア様直々に勲章が授与させるだろう。…もしよろしければ…レン殿の住んでいる所の住所を教えて頂けないだろうか…?」
とカーラが言ってきたので、俺の住所を教えると、
「ありがとう、それでは私はペルミア様へ報告をせねばならないので失礼する!」
そう言うとカーラは足早に解体所から出ていってしまった。
俺が受け付け嬢の方を見ると、解体所の人と一緒に口を開けて呆然としていた。
「あのー、これで依頼完了ですよね?」
俺が受け付け嬢にそう言うと、
「あ…は、はい! 依頼は成功です! そ、それではレンさんはギルドの中で待っていてください! 素材の査定が終わり次第依頼報酬と一緒に売却金額もお渡ししますので!」
そう言うと、ギルドにもう一度行ってきます!と言って、走って解体所を出てしまった。
その後は解体所の人に、ワイバーンとニードルカウの状態の良さを褒められた後、俺も報酬を受け取るべくギルドへ向かった。
ギルドに着き、1時間程冒険者達に散々囲まれた後、イスに座って携帯食料の干し肉を齧っていると、
あの受け付け嬢が
「レンさんこっちですー。」
と、手招きで呼んできたので受け付けカウンターまで行くと、「レンさん、ワイバーン討伐の功績が認められ、B級に特進が決まりました! おめでとうございます! それとまずはニードルカウ2頭の討伐報酬である、400アットに加え、食用肉の売却金額の500アット、合わせて900アットになります…依頼達成、おめでとうございます!」
と受け付け嬢に言われたので、
「受け付け嬢さん、ありがとうございます。」
俺がそう応えると、
「あ! 私の名前はケイトと言います! 自己紹介が遅れてすみません!」
今更ながらに、やっと受け付け嬢の名前を知る事が出来た。
「いえいえ、大丈夫ですよ。」
と、俺が言うと、
「ありがとうございます! それではワイバーンの討伐報酬について…まず、討伐報酬の30万アットです。
それにワイバーンの素材の売却金額の130万アットを加えて、計160万アットです。ニードルカウのと合わせて160万900アットです…すごいですね…!おめでとうございます!」
と、ケイトはそう言うと俺の手に包み込む様にして報酬の入った渡した。
ケイトの俺を見る目が熱っぽいのは気のせいではあるまい。
「ありがとうございます、それでは。」
俺はケイトにそう言って後ろを振り返った。
すると、
「あと30分…待って頂けますか…?すぐに済ませますのでっ!」
ケイトは俺の腕を掴んで、そう言って来た。
俺は、まだ日が沈んでいないのを確認すると、
「良いですよ、それじゃイスに座ってますね。」
俺は許可すると、近くのイスに座った。
少し眠くなった目を擦っていると、ケイトが目の前に来た。
「お待たせしました…それでは行きましょうか…」
そうケイトは言うと、俺の手を取りギルドの外へ出た。
人気の無い所でケイトは止まった。
ケイトは俺の方に向くと深呼吸をし、俺の両手を握り、
「レンさん…! 私はレンさんと最初に会った時から好きでしたっ!私をレンさんの側室にしてくださいっ!」
ケイトは俺に側室になりたいと告白してきた。
しかし俺は、何となく今告白してくるだろうなと思っていた。
俺が、「好きなのは俺じゃなくて金じゃないのか?」
そうケイトに言おうと思って息を吸い込んだ時だった。
「……レンさんは多分…
『金目当てか?』
そう思いませんでした?
私ならそう思います。だって告白するタイミングが最悪ですもの…
……でも…でもレンさんがっ!…いつの間にか私の手の届かない、どこか遠くに行ってしまいそうな気がして…
そう考えると…胸が締めつけられる様な思いで…!どうにかなってしまいそうで…こんな気持ち初めてで…!なんて言ったら良いか…」
俺はケイトを抱きしめた。
「えっ…!? レンさん…?」
「ケイトの気持ちはよく分かったよ…ケイト…でも俺は独占欲強いぞ…?俺は奴隷じゃないと完全に信用できない男なんだ…それでも良いか?」
俺がそう言うとケイトは、
「はい!それでレンさんに完全に信用してもらえるなら!」
そう答えた。
「それじゃあ今から奴隷商に行こうか…」俺がそう言うと、
「いえ、その必要はありません。女性犬人にのみに伝わる隷属の儀式があります。
本来これは男性に対する絶対の隷属、つまり結婚を望む者がする儀式で、奴隷商で行うものと何ら変わりありません。」
と言って、ケイトは、奴隷商に行くのを反対した。
どうやら伝統的な隷属の儀式があるそうだ
「どんな事をするの?」
と俺が聞くとケイトは、
「夜伽です。」
「ん?」
隷属の儀式とはエッチの事でした。
まさかまさかの!!犬人受け付け嬢ですよ!私もびっくりです!
これから続けてハーレム要員が出てくると思います。もう出ている娘も…?




