天気あめ
よく晴れた、初夏の休日
ふうわり透けるシフォンの服
新しい帽子
弾む気持ちに甘さを添えて
やくそく15分前、時計台の下
頬染める恥じらいはポケットに隠して
大人の顔をして立つの
裾揺らす夏風と
待ちぼうけしてるだれか
期待のため息
覗くいとしさ
ふいに落ちてくる、輝き
霧のような天気あめ
柔らかに潤うくちびる
あなたの足音
泣きそうなほどの、鼓動
焦がれる指先
震えるくちびる
濡れ羽色の髪、しずく光る睫毛
滑らかな頬
それから
それから
それから
重なる、ぬくもり