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なにもないところへ
「ここはどこ?」
そう言ってベットから起き上がった。カーテンを開き外を見てみると、ただただ家が立ち並ぶなにもない街だった。
本当になにもないのかと確かめるために外に出てみた。しかし、そこには異様な光景が広がっていた。
人はいるもののみんな元気がなく、本当に生きている人なのかわからないぐらいだった。だが、みんな1人でいるわけではなく何人かのグループになっている。グループになってはいるもののなにも会話をせず、ただただ固まっているように感じた。そこにここにいるとは思えないぐらい元気で明るい女性が話しかけてきた。見覚えのあるような人だが、どこで、いつ、見たのかも覚えていない。その人が一言、
「ここは地獄の先、大地獄だよ」