「各キャラクター設定」(ネタバレあり)
■天河鈴香・主人公■
:概要:
名前は「天河鈴香(てんかわ すずか)」。
年齢16歳の高校1年生。16歳の女性。
意識して雰囲気をクールに見せている美少女。
お洒落なボーイッシュ系ギャルに見えるかも。髪型はショートカット(メッシュ入り)。
160センチ、やせ型、胸の大きさはCくらい。
一人称は「僕」で男口調寄り。
:詳細設定:
「ゴースト・オブ・スマイル~思い出になるはずだった場所で~」の主人公。
一見するとクールな美少女であること以外は普通の高校生に見える人物。
実際は女友達がおらず、男友達も少ない孤独な少女。
幼馴染の彼氏(康太)がいるが、姉のこともあって心を開き切れていない。
彼女の現状に大きく影響しているのは「8年前、認知症を患った老人の暴走運転事故に巻き込まれた」からである。
暴走運転事故は「天音山公園」に向かう途中の横断歩道にて姉の明菜と一緒に巻き込まれた。本文の「横断歩道は恐ろしい場所~」の独白部分は彼女の過去であり、トラウマである。
この事故の際、猛スピードで突っ込んできたため鈴香本人はほとんど状況を理解していない。一方、姉の明菜は暴走者をはっきりと認識していたためとっさの判断で妹の鈴香の盾、クッションとなるように鈴香をかばった。
これにより鈴香はかすり傷程度の軽傷ですみ、明菜は死亡する(即死である)。
車の衝突のこと、事故現場や葬式にて姉の死体に触れた感覚、火葬場で拾った姉の骨のことは克明に覚えており、それが深刻なトラウマを形成している。
主なトラウマの症状は「車衝突時の姉の骨、内臓、うめき声、笑い声(妹が助かったことによる安堵で漏れた笑い声。しかし衝突で明菜の顔が変形したせいで、鈴香にはおぞましい笑顔と笑い声と誤認してしまった)などを思い出してしまうこと」である。
これが悪夢、幻聴、幻覚などとして思い出し、吐き気や目眩を引き起こす。
小学生である姉が関係するトラウマであるため「小学生くらいの女の子と触れたり話したりするとトラウマが刺激され、嘔吐や目眩、最悪の場合は発狂する」という事態を引き起こす。
トラウマの刺激のされやすさや強弱は「小学生>>超えられない壁>>幼稚園児≒中学生>>超えるのにきつい壁>>高校生」である。もちろん女の子限定である。
大学生、社会人の女性はトラウマスイッチの対象にほぼならないが、童顔の女性や背の低い女性はトラウマスイッチの対象になりかねない。
上記の条件なので、実母との触れ合いについてはほぼ問題が出ていない。
このトラウマのせいで仲の良かった同級生の友達に何度も発狂してしまい疎遠となる。
幼馴染である親友の蘭子(康太の妹)に対しても同様で、事故後に距離を置くことになった。
よって、本編の鈴香は女友達が一人もいないのである。
ただし鈴香も蘭子はお互いにもう一度仲良くなりたいとは願っている。単に「お互いにトラウマが怖くて近づけない」という状態なだけである。
鈴香の「ボーイッシュ、知的、クールな雰囲気のする格好」「一人称:僕」「男口調」は姉:明菜が死亡したことの影響によるものである。
事故がなかった場合の彼女は「黒髪ロングヘアーの正統派な美少女」「一人称:私」「普通の女の子な口調」「甘え上手で会話上手で社交的な性格」である。
本編の人物像になった心理的な原因としては、唐突に迎えた「大好きな姉のいない寂しすぎる日常生活」「思い出や姉の所持品が喪失していく恐怖」などによって精神に大きな負荷がかかってしまい、それを乗り越えるために「自分から見た姉を模倣し自分自身を使って少しでも姉を残そう」とした結果である。
姉:明菜との関係は「超のつくシスコン同士の仲のいい姉妹」というもの。
その理由は「両親が共働き」「姉との時間が特別に多かった」「姉の明菜が鈴香のかまってというワガママにずっと付き合った」「子供らしい疑問に真摯に答えた」「人としての道徳を教えた」などと「鈴香の信頼を勝ち取ることを根こそぎやってきた」からである。
明奈が幽霊となって再会した際には、鈴香は動揺して表情はけっこうボロボロ。
冷静な表情になってもちょっとずつ涙は止まらない状態な感じ。
鈴香の声の調子は「心を落ち着けてはっきりと話せている」か「たまにボロっと泣きそうな声が漏れるか、漏れないか」という程度。
声だけを聴いた場合は落ち着いた言葉のやり取りになっている。
姉:明奈の力により、本編の最後では「暴走運転事故のトラウマ」が完全に治療されている。
そのため幼馴染の蘭子との交流を再開、恋人との距離もより縮まる、二年生の時は高校生の女友達も何人か出来たりと、幸せな人生を歩み始めている。
■天河明菜・ヒロイン■
:概要:
名前は「天河明菜(てんかわ あきな)」。
享年10歳。生きていれば高校3年生の18歳。女性。
お茶目で活発な印象を与える美少女。身長は140センチくらい(平均くらい)。
髪型は肩より少し伸びているくらい。
一人称は「俺」の男口調。理由は補足で。
高校生の姿は「157センチ、やせ型、乳はCくらい」「髪型はポニーテールができるくらいに伸ばされている」という感じ。
:詳細設定:
「ゴースト・オブ・スマイル~思い出になるはずだった場所で~」のヒロイン。
本編では死亡済みの幽霊さんである。
幽霊のタイプ的には守護霊。
隠し設定として「TS転生者:前世が30歳前後の男性」もしくは「超高IQの持ち主」という設定のどちらかがある。
明菜の「男口調」「一人称:俺」はその影響である。
前者の場合は「男性だったから」で後者は「言葉の学習の過程で、たまたま男口調に偏っただけ」である。
もし高校生まで生存していた場合、女性ホルモンの影響(成長により女らしくありたいという本能が強くなる)で最終的に「一人称:私or僕」に落ち着き、もう少し女性らしさが伺える口調になっていた。
「朗読などの演技では、演技に都合のよい設定を意識すること」を願います。
上記の設定も含め、明奈は家族思いの優しい性格である。
そのため妹の鈴香のことは非常に可愛く思っていた。さらに「共働きで忙しい両親を助けよう」という意思もあって、妹のお世話を積極的にこなしていた。
これにより天河姉妹はお互いがシスコン状態である。
なお、このお世話のやり方は子供のやるお世話とはかけ離れている。20~30歳の教育者のようなやり方を多分に含めているやり方である。
例えば。
「おねーちゃん、どうして人を叩いちゃいけないの?」
「法律的、倫理的、思想的にといろいろあるが、まずは簡単な説明するか。鈴香、俺が鈴香の頭を叩いたらどうなると思う? 痛いと思わないか?」
「痛い痛ーいだと思う!」
「そうだろう? それが基本的な理由さ。つまりな――」
という感じである。終始どんな疑問もこんな感じで真剣かつ真摯に答えていた。
このやり方で鈴香のどんな小さな疑問も答えていたため、鈴香の認識は「とても頼りになる素敵なおねーちゃん」であると同時に「常にクールで理路整然としており、頭の出来が優れている素敵な姉」という認識を持たれている。
そのため妹:鈴香による「明菜の物まね」は「クールビューティーで知的な女性」という印象が優先されるのである。
生存していれば妹:鈴香からの印象は「頭はいいがお茶目で破天荒な要素もあるおもしろねーちゃん」になっていた可能性は高い。
余談だが、幼馴染の康太(同級生)は後者の破天荒系の印象寄りである。妹の蘭子は鈴香のように「クールなお姉さん」という印象を持っている。
交通事故は「天音山公園」に妹と向かっていた途中で起きたこと。
途中の横断歩道にて発生している。
その際にきちんと車と接触しないように安全に横断していたのだが「認知症を患った老人の暴走車そのものが二人を狙って突撃してきた」ので回避できずに死亡。
「高級車で一般車より騒音が小さかった」「横断歩道を渡って安心し周囲の注意を怠っていた」「猛スピードで突っ込んできた」ということもあって妹は認識が遅れた。明菜はたまたまチラ見した際に目に入って注意していたため、反応できただけである。
暴走車に激突される瞬間の明菜は「一瞬で覚悟を決めて妹をかばうことを優先した」ので妹:鈴香は軽傷で済んだ。
彼女が死ぬ間際の心情は「妹を助けて満足して死んだ」である。
そのため歪んだ笑顔というのは「事故の衝撃が凄すぎて顔が変形した」だけである。
というかもっとニュース的隠語を使うならば彼女の死体の損傷度合いは「全身を強く打ちつけて死亡」に近い。
「天音山公園」は当時、できたばかりの公園であった。
そのため明菜が「ここが思い出の地になるのよくね? ロマンではないか?」という
お楽しみ思考になり、それを実現するための下見として妹:鈴香を連れていった。
その途中で事故に遭ったというわけである。
タイトルの意味はここから取っている。
最後の高校生の姿に変身した姿については、妹へのサービス。
妹の人生を幸福にするため、少しでも勇気づけたくて行なったことである。
ただし、姿自体は妹の成長した姿と自分の姿を参考にして作っただけの幻影。
あくまで明奈のサービス精神によるもので、生存していた場合に成長した姿ではない。
妹:鈴香に施したものは幽霊となった際に手に入れた霊能力である。
「不安定な心を落ち着かせる」「記憶が無駄にトラウマを刺激しないようにする」
というもの。
平均的な霊能力者が見たら「ええ……(ドン引き)」をする程度の霊能力である。
■堀口康太・脇役■
:概要:
名前は「堀口康太(ほりぐち こうた)」
高校3年生。18歳の男子。イケメン。
天河鈴香の彼氏。明菜とは同級生。二人の幼馴染。
堀口蘭子は妹。つまり幼馴染四人組である。
:詳細設定:
彼の初恋は天河明菜である。そのため彼女が事故死した際は精神的ショックで塞ぎ込んでいた。
しかし発狂しまくる天河鈴香を見て奮起し、彼女のサポートを行なった。初恋の天河明菜が恥じるような男になりたくないというような思いからである。
事故後はずっと鈴香のことを気にかけており、時には学校を休んででも彼女のために時間を使って接している。
中学時代には「このまま放置して変な男につかまるほうがまずい」と思って交際を提案し、恋人関係に発展。
高校時代に入るころには鈴香に恋愛感情を抱いているが、経緯が「精神不安定な鈴香を放って置けなかった」ということが原因で、現状は距離を縮め切れていない。
本編後は鈴香のほうから距離を縮めたことにより、健全でちゃんとした恋人同士の距離感になっている。
■堀口蘭子・脇役■
:概要:
名前は「堀口蘭子(ほりぐち らんこ)」
高校一年生の女子高生。堀口康太の妹。
鈴香の同級生。つまり幼馴染四人組。
:詳細設定:
事故前までは同級生で鈴香と仲良し。かつ兄:康太と明菜も仲良しであたっため幼馴染4人組として遊ぶことが多かった。
事故後は明菜のことでショックを受けたものの、鈴香のケアに努めようとする。しかし鈴香がトラウマを発症して発狂してしまい接触を拒否られ、断交状態になってしまった。
そのことにさらなるショックを受けつつも兄に慰められたことで蘭子は回復。回復後はなんとか鈴香と交流しようとするも次第に疎遠になった。
ただ一言二言の挨拶は交わせる日もあった。
↓
本編後は鈴香の方から歩み寄って謝罪を受けて仲直り。
その後は交流を温め直して親友として関係が修復される。




