表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フレイヤ・スペンサーの秘密の加護〜借金返済のために王都に来たのに、探偵事務所に辿り着けません〜  作者: サトウアラレ
二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/63

騎士団から新月へ

約束の二日が経つと、隊長室に呼び出された。


「スペンサー令嬢、色々、後始末の事を話しておこうか。君も関わった身として気になるだろうから」


掃除という名の浄化が終わり、隊長室のソファーに座らせられ、お茶とお菓子を出された。


他の宿に避難していた子供や女の人は全員無事だったが、宿が汚れたり、壊れた物があるので一週間は宿を休みにして、急いで修理をしているらしい。ロズさんとオゥルソさんは第三騎士団詰所の方へ何度か足を運んで取り調べに協力したとのこと。ここ、第二が主に動いたのに、第三で取り調べがあるのかと思ったが、結局、平民の事は第三で、という事だった。


そして、第二騎士団詰所では、ウェリア子爵の()()を求めて話を聞いている間に、屋敷やら、仕事先を調べたら真っ黒だったとの事で、ウェリア子爵は王族に害をなそうとした、という事でとにかく逮捕し、諸々は証拠が綺麗に固まればその都度罪を上乗せしていくらしい。



「スペンサー令嬢に頼まれた女性の絞殺死体はまだ見つかっていないよ。大分下流の方まで探しているからもう少ししたら見つかるかもしれないけれど」


リンダさんの死体はまだ見つかっていない。リンダさんの弔いをすればリンダさんは女神様の元へ行けるんじゃないかと思うのに。


「継続して、探索はするよ。ただ、海まで流れてしまってたらどうしようもないかな」


「はい。有難うございます」


「うん、あと、掃除。有難う。とても助かったよ。報酬はどうする?」


「領地の父にまた送っていいでしょうか?」


「うん、以前と同じようにだね?受付に話しておこう。じゃ、ここにサインを」


「はい」


私は二十万ルーンの掃除代を手に入れ領地に送った。



「フレイヤ嬢は伯爵代理の仕事で王都に来ているんだよね?で、今はその途中と言う訳だ」


私がサインをしているとロビン隊長が話し掛けてきた。


「はい。急いで仕事を終わらせないといけません」


「王宮に用事じゃなくてゴールド探偵事務所にいくんだよね?」


「はい。王宮にも行くかもしれません」


「ふむ。忙しいね」


「ロビン隊長、色々と有難うございました」


「君とは今後も是非お付き合いを願いたいのだけれどね。お菓子を食べに来るだけでもいい。時間がある時は隊長室に遊びにおいで」


私は一口お茶を飲むと、隊長に勧められるままお菓子を食べた。


相変わらず、騎士団のお菓子は美味しい。



「さて、今日はこの後は、探偵事務所へ?」


「一度、新月に寄ってから、ゴールド探偵事務所に行きます」


「ん。では、またいつでも、私の顔を見に来てくれると嬉しいな。あと、もし、もしだよ?仕事が欲しくなったらいつでも私の部屋を叩いてくれていいよ。君の掃除能力は我が騎士団に有難い物だからね。一ヵ月に一度でもいい、一万ルーンにお菓子付きでどうかな?」



それは有難い。が、約束は出来ない。私は黙って曖昧に頷くと、隊長はドアの向こうに声を掛けた。


「ジェローム!」


「は」


ドアが一度ノックされると返事を待たずにすぐにジェローム様が入ってきた。


ジェローム様がロビン隊長に礼をして、私の前でも礼をするとロビン隊長が頷いて何か紙に書きつけるとジェローム様に渡した。


「ジェローム、スペンサー令嬢は今から新月に寄り、ゴールド探偵事務所へと向かうそうだ。しっかりと送り届けてこい。何かあれば今後の連絡係はジェロームの班に任せる」


「は」


「?」


「では、また、スペンサー令嬢」


「失礼いたします」


また、とはやっぱり掃除をお願いしたいのか。と思いながらも、私が挨拶を返し、礼をすると。ジェローム様はドアを開けて私の退室を促した。


隊長室を出ると、ジョルジョさんが私のバッグを持って待っていて、私は二人の騎士に挟まれる形で歩いていた。


受付の前まで来ると、ジェローム様が止まった。受付に行き、書類に何かサインをすると、私にもペンを持たせた。


「受け取り許可書?」


「スペンサー様、こちら、アジュテール殿下より、スペンサー令嬢が詰所を出る時に渡してくれと預かっておりました」


「アジュ殿下から?」


紙袋を渡され、中を見ると、手紙にお菓子が入っていた。


手紙を開けて読んでみると、『ランドルフから話を聞いた?きっとアイツ、何も言ってないのかな。もし魔導棟の方に遊びに来る時は中に入れている僕の手紙を受付に見せるとといいよ。僕の推薦状付きって事になってるから。君の事は色々詳しく調べたいけど、まあ、それはまた追々ね。君の加護の事は秘密にしておくから。新聞読んだ?僕、大活躍って事になってたね。君のナイフ捌き、凄いみたいだね。深紅の刃ってどうかな。じゃねー!!』と書いてあった。


「ええ…」


「では、参りましょう」


私は手紙を折りたたむと、私はジェローム様と共に詰所を出た。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ