0026 再び動き始める世界
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日本マヤのエッセイ「日本マヤのヤマ本日」も連載中。
『リスタートワールドへようこそ』
止まっていた何かが再び動き始めた。
そんな気がする。
自分以外に何も存在しない真っ白な空間。
そこに俺はいた。
「花太郎さん…?」
目の前にヒラノが現れた。
そして、周りに壁、窓、ドア、ベッドとどんどん追加されていく。
まるで白い紙に描き込まれていくように。
そうだ。
ここは、ホバラ王国の来賓御用達の高級宿。
本日の王国民の治療を終え、ヒラノと二人で休んでいたところだった。
どうも頭がぼんやりしてうまく回らない。
治療の疲れが出たのだろうか。
「ヒラノ――」
「気を付けて!」
話しかけようとした俺を制し、ヒラノが身構える。
「結界に閉じ込め…違う…この部屋ごと世界が切り抜かれている…?」
どういうこと?
ヒラノの様子を見るにかなり危険な状況のようだ。
敵の襲来?
王国内で帝国の来賓に刺客?
国際問題だ。
最悪、戦争になってもおかしくない。
「とんでもない力の持ち主の干渉です」
一体何者が何の理由でこんなことを。
「驚かせてしまってすみません」
空間に切れ目が入り、スーツ姿の男が現れた。
歳は20代前半、黒髪、黒目、見た目は普通の会社員。
だが、この世界において、明らかに不自然な存在。
「下がってください!」
ヒラノが俺の前に立ち、杖を構える。
いつでも攻撃魔法を放てる状態だ。
「毎度のことながら、こうも警戒されると傷付きますねえ」
男の手に一枚の名刺が現れる。
「初めまして。私、こういうものです」
そう言って、男は名刺を差し出した。
敵意はなさそうだが。
「……」
沈黙。
しばしの硬直状態。
このままでは埒が明かない。
俺はヒラノを隣に下げ、名刺を受け取る。
『神々社 編終者 エンドウ トワ』
名刺にはそう書かれていた。
会社名はとりあえず置いておく。
編終者?
編集者の間違いではないか?
そして、どうみても日本人としか思えない名前。
住所も電話番号も記されていない所属と名前だけの名刺。
果たして、彼は何の用があってここに現れたのか。
約4年ぶりの更新になります。
いろいろ考えたら、こんな感じになりました。
少しずつ書いていこうと思います。




