0021 召喚と魔石
宿のベッド。いつものように俺とヒラノちゃんは横になっている。
「花太郎さんは自分がどのようにして。この世界に召喚されたかご存じですか?」
「いいや」
そういえば、考えたことなかったなあ。
イイザカがなんか召喚魔法を使ったんだろうなって漠然と思ってた。
「帝国に伝わる神器、太陽の鏡によって召喚されました。おじいちゃんは作動するためのきっかけなだけです」
神器の力ありきってことか。
「じゃあ、それを使えば戻れる?」
「召喚に使われたことはあっても、戻るために使われたことはありません。それに再び使うには最低でも百年は置かないと無理でしょう」
神器を使って戻るのは無理か。
「ヒラノちゃんは俺が元の世界に戻る魔法は使えない?」
「私がおばあちゃんになるころにはできるかもしれません。その前に魔物に殺される可能性の方が高いでしょうけど」
魔物はなんとかしたいところだけど。
「魔物って結局何なんだ?」
「何者かが転移魔法のようなもので飛ばしてくる兵器と私は考えています」
「兵器…」
「でも、それならば町の外れに飛ばす意味がわかりません。私なら生まれる寸前に首都に飛ばします」
その方が効率的だよな。
「これを見てください」
ヒラノちゃんは、収納魔法でしまっていた石を取り出す。
「魔石です。魔物を倒すと魔物の体が消滅してこの石だけが残ります」
魔石は人の力によって研磨された人工的な形をしていた。
「さすがに自然にできたものではないでしょう。作ったのが人か神かはわかりませんけど」
「王国とか近隣諸国にも魔物は出ているの?」
「帝国と同じくらい出ているようです」
世界中で大変なことになってるんだな。
「おそらくですが、花太郎さんは近いうちに王国に行くことになると思います」
「ホバラ王国に?」
「ええ。その前に花太郎さんにどうしてもやって欲しいことがあります」
頼まれ事に不安しか感じない。
100円で買ったなめたけをごはんに半分くらいかけて食べるのが好きだったりします。最高においしいです。




