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探偵・志木仙水  作者: キチ右衛門
鮮血の病棟
3/10

第一発見者

暫くした後、警察がこの県立日嶋病院にやって来た。

野次馬としてやって来た患者達も事情聴取をされるみたく、一時的に部屋へと帰され、次の日の朝から順番に行っていくみたいだ。


私は大人しく自身の病室に戻り、今起きた事をメモ帳に書き記した。

外見は70代前半、男性、酷く痩せこけ、皮と骨のような姿であり、放っておいても勝手に死ぬような老人のようだった。

被害者の名前は“氷川”、まぁ詳細は明日にでも聞いたらいいか。


そして、推測される死因は、裂傷による頸部からの大量出血、喉仏をも切り取るほどの大きな裂傷、だが、一番の謎は周りに全く血が付着していないと言うことと、傷口が“乾ききって”いたことだな。


どうやってこんな行為を可能としたんだ?元々殺された老人はミイラだったのか?、血液が流れていなかった?いや、非現実的だ、そんな事を短時間で出来るはずが無い。


病室の前には警官が見張っている状態で、リラックスして寝れるはずが無い、そう思っていたがいつの間にか眠っていたようだ。


朝、私が起床したと同時刻程に事情聴取の順番が回ってきたみたいだ。


別室へと移動させられ、警官に質問をされる。

職業は?年齢は?犯罪歴は?何かに犯人らしき人を見ましたか?

なんて事を聞かれたが、私が現場に到着した頃には殺人は既に完遂させられていた。


そんな余りにも意味の無い事情聴取が終わった時、最後に取り調べをしていた人間が私に向かって「探偵だか、何だか知らないが首を突っ込むなよ。」とだけ威圧?脅迫?のような言葉を残し、退出しろと促した。


まぁ、警察ってのはこんな奴ばかりという事は私の職業柄、もう既に理解している。自分の手柄だけがほしい人種なのだ、まぁ人間誰しもそうだとは思うのだがね。


今日は少し活発に動こうかな。と思った私は、早速第一発見者の看護師に話を聞きに行った。


若い活発そうな女性で名前を“山崎夕貴”というらしい。


「すみません、昨日の事についてお話を伺いたいのですが。」


「警察の人に何度も話しました……………ってあれ?失礼なんですけど、あの、まさか、幻の探偵の志木仙水さんですか!?」


私は巷で何故か幻の探偵とと呼ばれているらしい、理由は明白だろう、日本中を飛び回っているからだ。


「そうですよ、この事件に興味を持ちまして、お話聞かせてくれませんか?」


「勿論いいですよ。」


彼女が言うには、夜の見回りで一つ一つの病室を開けて見回るらしく、いつもどうりに見回っていたそうだ、そして氷川さんの病室に入り、氷川のベッドにライトを当てると、あら、なんとパックリポックリ逝ってるじゃないかー!って状態だったらしい。


それを発見したのは10時半過ぎ、それ以外の情報は今から集めるしかない。




細々と続けて行きます

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