26/33
三月三十三番ホーム
生温い風がぼくを連れて、
定期券を探している地下道のような、携帯で帰りの時刻を連絡するような、
イヤホンから流れてくる音楽に刺激された感情にセンチメンタルなんて名前を付けてみて。
揺られている。
幼いころシャボン玉が好きでした。
フォーマルハウトが輝く季節になってきました。
今日、君が好きだった音楽を聴きました。
ようやく、ぼくは明日が来ないことを祈らなくても良くなりました。
解ける風船のワルツ。質量保存則。蛍光灯は眩しすぎて嫌い。ユー、エフ、オー。歌わないでよ。珈琲を飲む、愛している。三月三十三角形。抵当している。2015。君とぼくの船は乗り過ごしてしまった。エンドロールと月面着陸。kiss、kiss、kiss。きみの葬儀はバニラの香りだった。




