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九 おやつ

 ぴっぽの持っていた雲の命がなくなりかけた頃、ぱっぽじいちゃんが近づいてきました。

 ぱっぽじいちゃんもお仕事をしていたのです。

「ぴっぽ、そろそろ終わりにしよう、朝降りた山のてっぺんの、一番高い木の、一番上の枝に行くぞ。」

「うん、わかった、モック頼むね。」

「おう。」

 ふわふわ~、ふわふわ~。


 モックがぴっぽに話しかけます。

「ぴっぽ、疲れたかい?」

「大丈夫だよ、でも初めてのことばかりで、びっくりの連続だったから、まだ胸がどきどきしてるよ。」

「だんだん慣れるさ。」

「うん、早く慣れたいな~。」

「そう言えば昨日は誕生会だったんだろ?」

「うん! 楽しかったよっ~! モックも来ればよかったのに。」

「はは、おいらも雲風船の仲間と楽しんでいたよ。」

「そうなんだ、あっ、もうすぐだね。」

 ふわふわ~、ふわふわ~。

「さ~て降りるぞ、ふわっとな。」

 モックは枝の上に降りました。


 先に来ていた、ぱっぽじいちゃんがぴっぽに話しかけます。

「ぴっぽ、疲れたろう、おやつにしないか。」

「わ~い、おやつ、おやつ、かあちゃんの作ってくれたおやつ。」

 ぴっぽはリュックからおやつを取り出しました。

「はい、これはぱっぽじいちゃんの分、モックも食べるかい?」

「いや、雲風船はそういうもんは食わねえんだ。」

「おいしいのに残念だなぁ~。」

「楽しそうな、ぴっぽの笑顔がおいらにとっては、おやつのようなものさ。」

「ふ~ん、ぱくぱくぱく、うひゃ~、やっぱりおいしいや、かあちゃんありがと~って聞こえないか…。」

「はは、きっと届いているよ。」

 ぴっぽはおやつを食べながら回りの風景を眺めています。

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