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戦う運命
李は武館に戻ると棍の稽古をして休みをとった。
茶を飲みながら、通りで見た男の剣撃を思い起こしていた。
弟子の梁が部屋に入って来た。
「先生。あの男の正体が分かりました」
李は「聞かせてくれ」と言い、椅子に掛けるよう梁に言った。
「あの男は奪命と言われ剣術修行を続けている剣鬼です」
「剣鬼?」李が問うと梁は「はい。戦うと必ず相手を殺すので常に仇に狙われてます。しかし、仇討ちを試みた者は皆、斬殺されてます」と答えた。
「剣狂だな」李は言うと立ち上がり棍を手にした。
「奴とは戦う運命の気がする」李は棍を震い、天を見た。




