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奪命金剣  作者: 東武瑛
14/16

盲目の剣士、陳

目をつぶり砂塵吹く荒野を歩く一人の剣士がいた。

剣士は立ち止まり、横たわった木の幹に腰掛けるとタバコを吸った。

滴る汗を拭う。

馬の足音が聞こえてきた。

「余裕だな陳」

馬上の髭男が言う。

男達が馬から降り、陳を取り囲む。

陳は不動だ。

「死ね」という髭の合図で男達は陳に襲い掛かった。

陳は剣を抜き、男達を叩き切手いく。

最後に髭が残った。

「ううむ」と言いながら髭は馬から降りて、剣を抜き構えた。

盲目の剣士はうつ向いたままだ。

髭は振りかぶって盲目の剣士に切り掛かった。

「ふんっ」と言いながら、盲目の剣士は髭の胴体を差した。

プシューと血が吹き出し、髭は倒れた。

盲目の剣士は立ち上がり、馬に乗って去って行った。

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