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奪命金剣  作者: 東武瑛
11/16

奪命と張の勝利

「いたぞ。咳がヒドイ。やるなら今だ」

山影から山小屋を見ていた男が言った。

「ウム。だいぶ肺が弱っているようだ」

「では陳、俺から行く」

「わかった蔡、俺も続けて行く」

蔡は山肌を降りて山小屋に向かった。

陳も続けて山肌を降りて行った。

「奪命。今度こそお前の命を頂く」蔡が言うと奪命は「そう上手くいくかな」と言った。

「哈イッ」蔡が切りかかると奪命は剣を立てながら捌いた。

二人は金属音を鳴らしながら剣を交える。

陳も攻撃してきた。

張は奪命に加勢し二対二の攻防になった。

そして奪命の剣撃が蔡の剣を弾いた。

「チクショウ」蔡が言うと陳は「俺に任せろ」と言い、奪命と張に対した。

やがて陳の剣が空に弾き飛ばされた。

「無念」陳と蔡が言う。

「行け」奪命が言うと二人は去っていった。

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