夢の中の目
全部読んでくれたら嬉しいです。
2009年まだアニメのキャラの目が少しばかりでかいころだ。
なぜだろうか、その時僕は顔の大きさに対して、6割ぐらいの大きな目をしたショートカットで、小柄な女子を描くのが好きだった。
そんな大きい目をした少女なんて実際にいたら、軽く恐怖を抱くだろうに。
だからこそ驚いた、そんな目をしたショートカットの少女に出会ってしまった時には。
「うぁぁぁぁーーー」
朝調子の悪いはずの喉から調子のいいときよりずっと大きい声が出た。
「おいお前、人の顔を見て驚いてしかも恐怖の表情を浮かべるとは。どうしたんだ」
「あっあっう、う、う」
「おいおい驚いて声も出せないなんてひどいな」
彼女は、苦笑いしながらそう言う。
だって、仕方ないじゃないか!顔の半分以上が目ってどう考えてもおかしいおかしすぎる。
「...すみません…」
「まぁいい、ところで君は私のことを知っているか?」
「いいえ…すみません」
「そうか、じゃあ私から言うことはひとつだ!思い出して修正しろそしたらすべてがうまくいく。」
そんなことを少女は言って後ろを向いた。そしてもう一回こちらを見ると。
「うぁぁぁぁーーー」
僕は、もう一回叫んだ。
僕はなぜあんな人を見た?わからない。
「なぁあの美少女と一緒に来てたけど知り合いなのか?」
僕がそのことで悩んでいるのに、そんな質問をしてくるTHE・野球部員の友達。
「はあー知り合いじゃねえよ。そもそも可愛くないだろあんな目がこめつぶみたいな女子」
「そうかー?俺はいいと思うけど。お前の理想はどんだけ目がでけーんだよ」
そんな言葉を笑いながらいう友達に一言。
「6割ぐらいは嫌だ!」
今日見た 目の大きい少女を思い出しながら考える。
あの言葉に意味があったのかと。そして
そのあとの目がこめつぶのようになったその少女に似た少女のことを。
考えるのが面倒くさくなり、ノートとペンをとり絵を描いていく。目はだいたい2割3割の大きさで、今日あったことが夢に出てこないことを願って。
その日の夜
「思い出してくれたかな?」
夢の中でそう僕に問いかける少女は目が大きく見覚えのあるショートカットの少女だった。
「昨日はすみません」
「あっいいですよ、さすがにびっくりはしましたけど」
昨日結局謝りながら一緒に登校してしまったこの子。名前はみく。体は小柄な方だ。可愛いいか、可愛くないかで言うと僕から見たら可愛くないと言う。
しかし、周りは可愛く見えているらしい。
「昨日は。勝手についていってごめんよ
。迷惑だった?」
「まぁ恋人に誤解されたわけでもないし、いいよ。」
「そっか。ありがとう」
結構きさくな感じをかもしだす少女。
実は昨日のことを思い出し、ちょっと恐いけれどあれがきっかけで距離を縮められラッキーだった。
なぜなら、中学時代女子との会話が全くなかった僕にとっての初めての喋れる女子になってくれたからだ。
「そういえば、私のこと覚えてない?」
そう言われて記憶を辿るがわからない。
「ごめんよ。覚えてないや。」
「そっか残念」
何が残念なんだろうか。疑問を浮かべつつ僕は学校に向かった。
学校につくと、このちっぽけな疑問が吹き飛ぶような問題が待っていた。
なんと、
みんなの目が小さいのだ小さすぎるのだ!
あの友達も他も。
明らかに小さい。僕は幻術にもかけられたのか。すべての目が小さく見えるようになっていたのだ。
僕はそんな不気味な情景から離れるかのごとく家に舞い戻った。
「なんで、なんで、あんな不気味なことが…」
「ふっ、それは君の頭がおかしいからさ」
すべてを知っているかのごとく話された言葉はあの少女、目が大きい少女からだった。
「頭がおかしいってどういう…」
「そのまんまさ」
「じゃあこの状況は僕のせいなのか。この頭のおかしい状況は!」
「そう君のせいだよ、君が君を追い詰めている」
「なんだよそれ」
いつの間にかその少女はいなくなり、僕は、気が狂いそうな状況をどうにかしようと考えた。そして眠りについた。
僕は、小さいころいつかはわからないが鏡で自分の顔を見て願った。
自分のこのこめつぶのような目が他の人より大きな存在になることを
自分の目それを呪いたかっただけ、そうそれだけ。
夢から覚める感覚がした。そしていつものように学校へ向かう。途中であの少女に会うことはなかった。夢を見ている間ひとつ思い出したことがある。それは、あの少女が自分が小学生のころの初恋の人で告白してふられたことだった。
そのころだっただろうか。目が大きな絵を描き始めたのは。
学校につくとみんなは、元通りに戻っていた。そして、目がまめつぶなのはあの少女だけになった。
その夜の、夢は前の続きだった。いやその夜だけではない、後の夜の夢もまでもが続きだった。まるで、終わらせることができていないかのように
ありがとうございました。