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その幼女、化け物につき  作者: ハモニカ
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第三話 幼女、大地に立つ


 季節で言えば春。


 小鳥の囀りがますます美しくなり、色彩豊かな草花が一面を覆い尽くす時期、だと思っていた。いや、おそらくそうだったのであろうが、戦争という社会現象のおかげで草原は軒並み茶色い土が穿り返され、小鳥の囀りの代わりに時々遠くの方から砲声や航空機のエンジン音が聞こえてくる。


 人間界は言わば牧場だから、魂が肥え太るよう豊かだなんて言っていたのはどこのどいつだったろう。収穫期とはいえ、当然全てを刈り取るわけではなく、次代の分を幾らか残すはずだ。これでは次の刈り入れ時までに程よく魂魄が育たないのではないか、と思ってしまうほどに、今の人間界はやせ細っていると言ってよい。


 とはいえ、それは何もこの世界に限った事ではない。


 というのも、かつて女男爵レディ・フェリーノと呼ばれ、肩で風を切って歩いていた自分もまた、なんとも貧しい体になってしまったからだ。雌雄の区別がある人間の中でも、比較的華奢な雌に割り当てられ、まだ数年と経っていないのだから当然と言えば当然だが、三つ首の体にはそれなりに愛着があったし、口だけの連中をビビり倒せるというのは愉悦にも浸れたので楽しかった。


 それがどうだ。今では数年早く地上に生を受けたからという理由だけで同じ境遇にある子から固いパンを奪い取るジャリにも対抗できないほどだ。


 肉体はやせ細った一方、意識はまったくと言っていいほど変化がない、というのは複雑な気分だ。いっそのこと記憶も消してくれればこの境遇を受け入れつつ今日明日を生きるのにも苦労する、というのもまた一興であったのだが、そこは罰だという理由からか、しっかり全て覚えている。


「……殺す。次会ったら潰す。畜殺してやる」


 何もできない、という時間がしばらく続くと恨み節を呟くしかすることがなくなりそうで困る。やるべきことは多いが、時間も体力も機会もなかなか追いつかない。


 何しろ、世は戦争のただ中だ。そして生まれ落ちたこの場所はいわゆる占領地、敵国とやらが国境を越え、一番最初に占領した街の一角。生まれ落ちて数秒でこの体が敵の手に落ちた、というのも今では笑い話だ。この世界ではたとえ敵国の人間とはいえ、生まれて間もない赤子を殺すほどの度胸がある者は少ないようで、産声を上げた直後にあっちの世界に出戻るという事態は避けられた。


 しかし、よく考えてみれば殺しておいてくれれば、すぐにでもあの塵芥共を殺しに行けたので惜しいことをしたとも思う。どうもこの体には罪人が自ら死を選ぶことを防ぐストッパーのような物が仕込まれているらしく、喉を裂こうと思っても最後の一ミリに達した辺りで手が石のように固まってしまうのだ。まったく、面倒な体に転生させてくれたものだ。死ぬためには自分以外の誰かに殺されるしか今のところ手はなさそうである。


 さて、そうなると流れ弾でも飛んできてくれないものか、と考え始めるのだがあいにくここは占領地で我が国・・・の軍隊は東の方へ後退してしまったという。ここから数百キロほど東に行った所で前線が停滞し、泥沼の塹壕戦に突入している、という話は後送されてくる負傷兵たちの愚痴を小耳に挟んで把握している。


 ここはシャウレアーン王国、ラダ大陸の中央から南部にかけて広大な領土を持つ国で、大陸における経済や文化の中心的国家である。そして自国の経済利益や文化、価値観を守るため、かなりの規模の正規軍を保有しているという。しかし、広大な領土は必然的に長く伸びた国境線を形成、南の海を除いて三方を他国に囲まれるという地政学的には非常に厄介な地理にある。隣国と良好な関係を維持できればいいが、今のように戦争ともなれば他の隣国の更なる参戦を誘発しかねない危険性と常に隣り合わせだ。


 幸い、この戦争はシャウレアーン王国と隣国オルゴワ王国による一対一の戦争らしく、シャウレアーン王国は全神経をオルゴワ王国との戦いに集中させることが出来ている。しかし、形勢不利と見れば漁夫の利を狙った隣国が便乗してくるかもしれない。当然ながら支配者たちはこの戦争の早期解決を願っているだろう。


 だが、この戦争は人間たちにとっては利害のぶつかり合いという小さな問題であろうが、我々からしたら数十年に一度の大収穫なのだ。


 収穫するのは悪魔と天使、収穫されるのは人間の魂。


 ちまちま命を刈り取るなんて面倒な事をしない二つの超人間的存在は、定期的に人間界に戦争や大飢饉を引き起こし、この世界で肥え太った魂を一挙に回収し、持ち帰るのだ。


 人間の魂というのはとても貴重な燃料タンクで、数十年も生きれば価値・・を蓄え込み、不純物を取り除けば極めて純度の高い燃料として活用できるようになる。いつの間にか俗称が正式な名称のようになってしまった我が故郷、魔界はこの燃料によって命が芽吹く環境を維持している。つまり、燃料の供給が止まれば魔界は不毛な大地になってしまうのだ。羽付き共、人間たちが天使と呼んでいる者たちも似たような事情から人間の魂を回収している。


 しばらくすれば燃料タンクは空になる。空になったタンクは再び人間界に戻され、再び数十年の時間をかけて燃料を蓄えていく。このサイクルを私は『システム』と呼び、魔界の重鎮を気取る者たちは『世界の理』と呼んでいる。確かに、この『システム』が魔界や天使たちの住む世界、つまり天界を維持しているという意味から『世界の理』と名付けたのは言い得て妙だが、誰がなんと言おうとこれは何者かが人間界を除く二つの世界を維持するために作りだした『システム』である。長い時間をかけ、『システム』はいつの間にか絶対不変の理のようになってしまい、それに文句をつけた者は、この有様である。


『システム』は所詮、誰かが作った物だ。作成当時、想定されていなかったことが今後発生することだって十分考えられる。ならば時代の流れに合わせ、修正或いは新しいシステムへの以降をしなければならない。


 この『システム』が作られた当時、人間の文明レベルは無きに等しかった。ただ惰眠を貪り、腹が減れば獣を狩り、食う。これを何十年も繰り返す間に燃料タンクが満タンになり、頃合いを見計らって収穫する。しかし、ただそれだけでは燃料の質が悪いと言い、様々な試行錯誤が繰り返されたと言う。そして「文明レベルが上がるとそれなりに純度が上がる」という眉唾物の可能性にも手を出したそうだ。


 ところが、これがどうも上手くいってしまったらしい。魔界と天界、双方から人間界に対して様々な知識を与えることで徐々に人間を賢くしていくと、それに比例して一人の魂から採取できる燃料の質と量その両方が向上していったのだ。これに気を良くしてさらに人間を賢くした結果が今の人間界だ。彼らは自分たちの力で進化したと思い込んでいるようだが、実のところ家畜と同じ扱いを受けているということに気づいてもいない。


 だが、果たして彼らがこれからも愚かなままであり続けるだろうか。一体誰がそれを保障するというのか。羽付き共が権益を拡大するために『システム』を利用することも考え得る。人間が『システム』の燃料としての地位をよしとせず、反旗を翻せば魔界はどうなる?


 頭がアッパッパーな頃の人間ならともかく、今の人間は実に賢い。それこそ、悪魔や天使が与えた知識を斟酌し、新たな技術を生み出してしまう程度には頭が良い。その結果、様々な物が魔界にも逆輸入されることになっているのだ。いつ『システム』の本質に気が付いても何ら不思議はない。


『システム』は燃料の安定供給を前提としているが、その前提が崩れれば二つの世界が崩れ去る。羽付き共がどうなろうと知った事ではないが、まだ私が魔界にいた頃魔界の存続に全力を挙げたというのは何もおかしな話ではあるまい。


「今となっては、どうでもいい事」


『システム』に対する憎悪は日増しに強まっている。いかにして『システム』を破壊し、私を追放した愚かな豚共を捻り潰すか、そんな事ばかりを考え、それだけで一日を終えてしまったことも一度や二度ではない。


 それはつまり、魔界への宣戦布告のようなものでもある。


 彼の地に戻るだけの力はない。それは生まれ落ちてすぐに分かったことだ。大公は爵位と共に権能も奪うと言っていたから、別段驚くことでもなかったが、無力になってみると果たしてどうやって復讐してやろうか、と考えさせられてしまう。


 嗚呼、我が相棒にして隣人であった懐かしき蛇と猫よ。お前たちがいなくなって思考速度が三分の一になってしまったようだ。妙案が浮かばぬまま数年を過ごしてようやく、今までの普通がとても愛おしいものだったと自覚させられる。というか、あの蛇と猫も転生したんだろうか。よもやホルマリン漬けにされてないだろうな。


 けれど、そんな幼稚な頭でもやるべきことが一つだけ分かっている。


 このままでは碌なことができない。あのジジイ共の思惑通り、この世界で永遠の時を罰として生きねばならない。どうにかして、当座の安定を確保するとともに、片足を棺桶に突っ込んでいる者たちを棺桶に押し込み、蓋をして、火葬してやらねばならない。


 おそらく、人間界に追放された他の大罪人と同じように監視が付いているに違いない。まずは監視の目を剥がし、行動の自由を手に入れる。そして復讐の機会を待つ。こちらがおかしな真似をすれば十中八九干渉してくるだろうから、それも丁重にお帰り願う。文句を言うなら黄泉の世界までの特急チケットを用意してやる。


「飯だ」


「ん」


 おっと、考えに耽っている間に昼食の時間になっていたようだ。


 占領軍の兵士、私を仮初の母親の胎から出した衛生兵がわずかばかりのパンと水を持って目の前に立っていた。「私はシャウレアーン王国生まれ、敵兵から情けは受けない」と啖呵を切って見せてもいいのだが、折角なので貰うことしよう。何しろ、この近辺でまともな飯が食えるのは占領軍の周りだけだ。それに、この世界の事を知る、と言う意味でも占領軍の近くは都合が良い。若干プロパガンダに塗れてはいるものの、兵士たちから得られる情報はどれも貴重だ。彼らも此方が幼女であることに気を許しているのか、舌足らずな言葉で質問すると、割と丁寧な対応をしてくれる。よもや彼らも幼女の中身が三つ首の悪魔だとは思ってもみないだろう。


 とはいえ、いつまでもこのままと言うわけにもいかない。彼らは占領軍、この戦争の結果次第では親しくしていることが必ずしも吉とは限らない。何より、当座の安全は確保できるが、長期的に考えればもっと適した者たちの庇護下に入り、そこで力をつける必要がある。


「美味いか」


「不味い」


 当たり前だ。こんなパサパサとしていて、小さい顎で噛み切るのも一苦労するパンを食って美味いと言えるほど舌は貧しくない。曲がりなりにも爵位を持っていたのだから、舌はそれなりに肥えている方なのだ。生きるために仕方なく食っているだけだ。いや、食わなければ死ねるのだが、おそらく件の小細工が発動してその辺の土でも食い始めそうなので仕方なく食っていると言う方が適切か。


 衛生兵は私の歯に衣着せぬ物言いに苦笑しているが、「人が言えないことをキッパリ言ってくれるな」と呟いているところを聞くに、彼にとっても不味いのだろう。まったく、この軍隊は何を考えているのだろうか。軍の士気というものを鑑みれば、末端の兵士こそ食事はそれなりの物を用意して然るべきであろう。劣悪な食生活は栄養失調を招くだけに飽き足らず、士気の低下という重大な事態を引き起こす一因だ。


 戦闘力が士気のような無形の要素と、装備のような有形の要素によって構成されているという事を理解していないのか。指揮官のもとに怒鳴り込んで兵士にもっと飯をやれと言いたいところだ。


「……それ」


「うん? コーヒーか?」


「ん」


 ふと、衛生兵の手元で湯気を出しているマグカップに目が行き、中身を聞く。中にはどす黒い液体が入っていて、揺れ動く表面には私と彼の顔が映り込んでいる。

 

 コーヒー、と言ったか。ただの水よりは味がしそうだ。


「一口」


「飲むのか? 熱いし苦いし、気を付けろよ」


 人を子供扱いしよってからに。いや、子供だったか。


 魔界と人間界、様々な珍味を食してきたレディ・フェリーノが苦味程度に負けるわけなかろう。


―――ズズッ―――


「ブエッ、ブホォッ!?」


「言わんこっちゃない」


 な、何だこの液体は。泥水を啜っているような気分だ。おまけに熱い。いくらなんでも耐性がなさすぎる。よもやあの猫、わざわざ舌だけ残していったのかと思うほどの猫舌だ。


「まあ、他所に行けばもっと美味いコーヒーもあるさ。軍の支給品なんてそんなもんさ」


 憎むべきはやはり戦争か。戦争さえなければもっと美味いコーヒーが飲めるのだな? 

 

 よろしい、ならばこのレディ・フェリーノ、必ずやこの戦争を終わらせてみせようではないか。これほど文明的な世界になっているというのに、こんな泥水を飲まされる衛生兵にはわずかばかりの同情も禁じ得ない。


 と、そこまで思ってピタリと思考が止まる。


 そうだ、軍人になるという選択肢がある。


 無論、袖を通すのはシャウレアーン王国のそれであろうが、この世界での戦い方を身に着け、復讐に向けた準備をするには軍隊に入るのが手っ取り早い。この世界に潜んでいる悪魔をぶち殺し、その首をその魂に添えて魔界に郵送するのも面白そうだ。


 悪魔も天使も、人間界では人間のルールに従って行動している。奴らは間違っても人間が自分たちのような別世界に生きる存在に気が付かぬよう気を遣っている。天使たちは宗教を利用して自分たちの正体を隠したまま影響力を拡大しようとしているが、『システム』の存在は決して明かしていないはずだ。そんなことをすれば自分たちの世界と人間界との関係に気が付かれてしまう。


 つまり、陰から私を見守ることはできても直接的な干渉は限定的な範囲でしかできない。最初から肉体に細工したのはそのことも考えてのことだろう。


 庶民、軍人、政治家、宗教家、この世界のあらゆる場所にいる悪魔を殺して回るのも良い考えかもしれない。そのための力を得るためにも、戦うための知識をもう一度この肉体に叩きこまねばなるまい。知識は魔界時代のものがあるが、それを実行に移すには体がかなり貧弱だ。ならばなおの事、なるべく早い段階でシャウレアーン王国の正規軍に接触する機会を掴む必要がありそうだ。この国の軍隊がこんな幼女でも兵士にしてくれるかは分からないが、あと十年もここで腐っているつもりはない。


 悪魔が悪魔らしいやり方で復讐しても面白みに欠ける。ならば、家畜と侮った人間のやり方で復讐してやろう。奴らにはただの死では生ぬるい。屈辱的な死を与えてやる。たとえ幾ら転生したところで、その魂に癒えることのない傷を刻み込み、私の名を聞くたびにトラウマを傷口から引きずり出され、地面をのた打ち回るようにしてからが本番だ。そのためなら天使とも手を組んでやろうじゃないか。もし、あの羽付きが私の要求を呑むと言えばの話だが。


 志半ばに死ねばその時はその時だ。魔界の門番を打ち倒して懐かしき故郷に殴り込みをかけてやる。この世界では死は通過点に過ぎない。この世界からの完全な消滅は未だ実現したという話を聞かない。あの裁判もどきで死刑判決を出せなかったのは、「殺したところですぐに次の人生を歩み始める」からだ。あのクソジジイが私を殺せなかったのはそれが原因だ。飼い殺しにしたくとも私がそんな状況に甘んじないであろうことも的確に判断した結果、できるだけ魔界から離れた場所に追放するという決定に至ったのだろう。人間ならば殺して終わりだっただろうに、面倒な生き物に生まれたものだ。今ばかりはそれに感謝してしまうが。


 さて、やるべきことは決まったが、今しばらくはこの衛生兵の傍にいることとしよう。いずれ敵になるのだから得られる情報が大いに越したことはない。それに、この男には若干父性の芽生えが感じられる。大抵のことは渋々でも了承してくれるのだ。これほど使い勝手のいいパシリをそう簡単に手放すつもりにはなれない。


 何年かかるか分からないが、必ずやこの復讐を成功させてみせようではないか。


 あの『システム』を破壊し、魔界のゴミ共に目に物を見せてやる。


 嗚呼、その光景が瞼の裏に想像できないのは想像力の欠如が原因なのか、その時までのお楽しみなのか。


「どうした、何か楽しい事でもあったか?」


 どうやら表情に出ていたらしい。子供の笑顔というのは周りに伝染するようで衛生兵もわずかに微笑んでいる。頬が緩んだ理由を聞いたらこの男はどんな反応をするだろうか。こんな時、蛇の目がないのは不便なことこの上ない。あの目があれば多少は相手の心の内も読めたものを。


「ミアは不思議な奴だな」


 そうだ、未だ私の人間界での名を言っていなかった。


 仮初の母が死に際に私に名を付けたらしい。かつての名も嫌いではなかったが、響きは今の名の方が気に入っている。


 私はミア・モハーヴィ。


 やがて世界を狂わす者の名前である。ゆめゆめ忘れることなかれ。


 畏怖し、敬意を持って私の名を口にせよ。私は人間には優しい方だから安心してもらっていい。その命、せいぜい有効活用してやろうではないか。


 



 休め。


 総員、傾注せよ。後書きである。


 二十話以上備蓄しているくせに投稿を渋る貧乏根性丸出しの作者に代わり、今日も私、ミア・モハーヴィ伍長が世界国家的平和主義が終わりを迎えようとしている世界に生きる諸君の相手をしよう。


 さて簡単ではあるが本編の補足である。今回は世界観と軍事技術の発展度合いの関係だ。


 二度の大戦を足して二で割ったような軍事レベルであるが、各国の政治制度は専制君主制、或いは立憲君主制が幅を利かせている。そのくせ、国民軍が編成されているという諸君の知る歴史からすればさぞ矛盾に満ちているように感じられるだろう。安心したまえ、それが正常だ。


 今後、本編で語られる可能性も加味して多くは語らぬが、歪な歴史を辿った背景には大きな影が存在する。人知を超えた、高慢ちきな連中が人間社会に干渉しているというわけだ。釈迦の掌の上で踊る猿の如き有様だ。しかし、彼の者との大きな違いはこの世界の人間は未だその事実に気が付くことができていないということだ。自由を手に入れたつもりで、未だ養豚場の柵の中だということをいつになったら理解するのか、人間界が養豚場兼屠殺場としての機能を失うのとどちらが早いか、奇妙な競争とは思わないか?


 今後、人間がその事実に向き合うのか、或いは穴に頭を突っ込み目を背けるのか。


 それを傍目にするのも一興だ。


 では諸君、次回もまた観覧席で会おう。君たちが物語の登場人物とならないことを願おう。


 嗚呼、それとあの駄作者から伝達事項があったな。


 感想、誤字脱字報告を待っているとのことだ。


 どうせ落とさなくても割れるハートの持ち主だ。構わん、心置きなく投石してやれ。


 以上、解散。

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