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レポート3ーいざ、ゲーム世界へ!ー

『10時になりまシタ! ゲームスタートが可能でス!』


 エディットが終わってから少し時間が過ぎアナウンスが流れる。


「よし、ゲームスタートだ」

 

 真弓は手元に現れた《ゲームスタート》のパネルをタッチした。


『それではfowの世界をお楽しみくだサイ! リンクオン!』


 その音声とともに真弓はまた光に包まれる。




 光か収まった時、真弓――ユミはゲーム内の世界に降り立っていた。

 西洋風の建物が立ち並ぶまさに、ファンタジーの世界に見える。


「さてと、待ち合わせ場所に行くかな……って喉が少しおかしいな、エディットのせいか? まあ男の声だけど」


 ユミの声は現実より少し高くなっていた。ボーイッシュ女子の声と言われればそうかもしれないが男子よりの声になっている。


「それにしても武器も防具もないってどうゆうこと? 初期装備すらないのかな」


 服装は質素な私服といった感じになっていた。

 

「えっと、夕二との待ち合わせ場所はたしか……噴水だったな」

 

 前日に夕二と決めた集合場所を探しながらユミは街を歩いている。

 そして数分後に頭に電話のようなコール音がなってメニューを開くと、フレンドの欄が点滅していた。

 タッチして開くとそこに【Yuhi】の名前があり、点滅している。

 これは同じ会社のオンラインゲームをプレイするために作るゲームとは別のアカウントで、【Yuhi】は夕二のアカウントになる。


『噴水もうついてるんだけど、どこにいんだ? ちなみにオレはキャラネームがユウでオレンジ髪だからすぐわかると思う』


 【Yuhi】の名前をタッチするとフレンドチャットとキーボードパネルが開かれてログにそう残されていた。

 ユミは噴水につくと周りを見回す。オレンジ髪の男はすぐに見つかった。


「すまん。待ったか?」

「おう、そこまでまっ……お前そのキャラエディットはどうなんだ?」

「スキャンでやったらこうなった、でも声で分かるだろ」

「若干ボーイッシュ女子に聞こえなくもない……男よりではあるが」

 

 少し戸惑いつつも夕二――ユウはそう言いながら頷いている。

 そして改めてゲーム内のフレンド登録をすませるとユウは意気揚々と、


「そんじゃ、まずはチュートリアルおわらせっか!」


 βテストをプレイしていたユウにとっては序盤はテストの時と同じで知っている内容だ。

 だが初プレイのユミは気になっている疑問を聞かずにはいられない。


「おい、まて、初期装備もないんだがどうゆうことなんだ?」

「あぁ、初期装備はチュートリアルをやってるうちにもらえるんだ。なにせVRのゲームは世界初だからシステム慣れも兼ねて絶対にやらざるを得ない仕様にしたらしい」  


 昨今のゲームはチュートリアルを受けずとも進めるようになっているものも多い、ユミもオンラインゲームだとシステムが似ていれば飛ばすことがあるタイプのプレイヤーだ。


「そういうことなのか……それならチュートリアルやるとするか」

「そうそう、オレと一緒にいけば2つ目の町までは楽勝だからな!」

「オープンワールドじゃないのか?」

「オープンワールドは最初のフィールドボスを倒した後らしいがβテストだとそこまでなかった」

 

 βテストでは一本道のシナリオのように町を移動していきその都度周りの敵を倒してレベルあげなどをするVRシステムのβテストといえた内容だった。


「まあ大将とオレで行けばすぐそこまで進められるって」


 大将というのはユウがユミに対する呼称の一つだ。

 現在高校2年の二人だが入学してすぐの頃、 


『なんかもう見た目も相まって男子扱いされないこと増えたな』

『アダ名も完全に女性よりだからな……俺は一体どうすれば』

『うん……よし、ならば今日からオレはお前を大将と呼ぶぜ!』

『なんでだ!?』


 このようなことがあってから現実では人が多いところでは真弓のことを大将と呼んでいる。


「それでどこでチュートリアル受けられるんだ?」

「あのNPCから受けるんだ」

 

 そういって噴水近くにある役場のような場所の入り口にいるNPCを指さす。


「最後の以外はすぐに終わるぜ」 

「最後の以外?」

「最後は武器とかで外にいる動物エネミーを狩ってこないといけないからな、動きに慣れるまでに時間かかった」


 現実で武器を使うようなこともないため動作に慣れるのに苦労するプレイヤーがβテストでは多かった。

 製品版になり動きをシステムがアシストしてくれるようにはなったが使わずともプレイもできる自由度の高さがある。

 

「まあこればっかりはやってみてだな。システムだとやっぱりパソコンのオンラインゲームと同じで同じ見た目の動作しかできなくなるからアシストなしでプレイする人も多いと思う」

「まあ、まずはチュートリアルおわそうぜ……ていうかなんか変な視線感じるんだけどなんでだ?」

「まあその見た目じゃな」

「ん?」


 ユミはその言葉の意味がわからず首を傾げるのだった。

ユミの外見はあくまで男としては胸とかできてるのであってけっして女子の中で小さいとかそういうのではないんです。

スタイルはもともと女子よりの男子って現実にいますよね。

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