レポート28ーアップデート告知と称号初取得者ー
『マスター! ニュー情報!デス!。今秋にアップデートが行わレまス! 詳しくはホームページをチェック! それでは今日もリッーンクオン!』
……突っ込んだら負けだ。
ユミはファンオンの世界へと降り立つ。するとすぐにメッセージ通知がくる。
「誰だ? ……マスターから?」
この前の喫茶店の店長だ。マスターと呼んでいる。
メッセージを開いてみる。
『秋のアップデートにて空腹システムが実装。さらに調教などの技能で料理の使用が可能になり需要アップの可能性がある。料理技能をとるなら今だ。OK?』
「料理の時代きたー!!」
テンションを上げたままユミは勢いだけでダンジョンに突入した。
そして死亡回数の条件をまた満たし新たな称号『特攻見習い』を取得した。
「特攻見習い……どうした」
「マスター……今の俺にそれは聞きます。まさか最初なんて」
称号を手に入れた瞬間にいつもの音声案内からお祝いを言われていた・
『ごしゅジーン! おめでとうございマス!『特攻見習い』の称号をプレイヤー全体ないで初取得者となりマシタ!』
ものすごいテンションで一番死んでいる回数が現状多いと言われたためユミはへこんでいた。
「それでうちの店にきてもデスペナはなおらんぞ」
「そうじゃないです。リアルでも料理よくするんで料理技能とりたいなっておもったんですけど。料理ギルドなんてないのでどこで手に入れるのかなって」
「こいつだ」
そう言ってマスターはカウンターの中からフライパンを取り出す。
「こいつで料理を何度もしたら自動で手に入った。知らぬ間にSPが1消費されていたがな」
「そういう取得法もあるのか……ありがとうございます!」
「これはやろう」
「えっ!?」
「料理技能を使える奴が増えるのはいいことだ」
「ありがとうございます!」
マスターからフライパンを受け取る。
「材料は肉系のものが一番早いぞ。焚き火のうえでフライパンを使えばできる」
「わかりました!」
ユミはマスターに礼を言って自分のレベルより適正レベルが低いダンジョンに潜り料理の練習を始めた。