レポート14ークマとクマがダブってしまったー
森の中間、中ボス・グリズリーベアーの出現するフロアへ4人はあしを踏み入れた。
奥からゆっくりとクマがでてくる。
「大将、ファーストアタックたのんだ」
「俺かよ! 仕方ないな!」
『グオオオオオ!!』
雄叫びを上げて立ち上がるグリズリーベアー。ユミはその腹に向かって直線的に槍をつきだした。
「HIT! したけどひるまない!」
「一応ボスだしな!」
ユウはユミと交換するように両手持ちの剣で斬りつける。
グリズリーベアーも両手をつかい自分の前を薙ぐように攻撃するがユウはバックステップで距離を取りかわす。
「正面からだと近づきにく――」
「『ウォーターバレット』!」
ユミとユウの後方から水の弾がとびグリズリーベアーの顔に直撃する。
「俺魔法ってはじめてマジかで見たけどあんなに勢いあるのか」
「バレット系だからっていうのもあるかもな」
グリズリーベアーは顔をかきむしるようにかくと雄叫びを上げて4足でユウとユミのいるところへ突進してくる。
「なんか早くなったぞ!」
「怒り状態、バーサーク好きによべ!」
「そういうのは先に言えって!」
文句とぶつけながら2人は左右に転がるように回避する。
グリズリーベアーは突進が外れたのがわかると急停止してユミのほうへと近づいて前足で攻撃する。
「コッチなのかよ!」
ユミは槍の柄で受け止めるようにガードして吹き飛ぶ。そして木にぶつかって停止した。
「痛くないけど痛い。HP的にってこっちに追撃すんのかよ!」
後ろに木があり後方へ逃げられないユミに向かって突進していく。
が、
「そろそろです!」
ナルが一本の矢を放つ。先ほどから何度も矢はグリズリーベアーに刺さっていたがこの矢が刺さるとグリズリーベアーは痙攣を起こす。ユミがグリズリーベアーのHPゲージの横を見ると麻痺の状態異常が発動している。
「麻痺矢です! まだレベルが低いので数が必要です!」
「ナイスだナル! 大将やるぞ!」
グリズリーベアーの後ろからユウは剣で斬りつける。
「わかってるよ!」
ユミも正面から槍で何度も斬るように攻撃する。
グリズリーベアーのHPゲージはすごいスピードで消えていき麻痺が斬れると同時にその巨体は地に倒れた。