レポート13ー説明しにくいことはいいませんー
「はやいな、大将」
「こんにちは、ユミさん」
「こんにちはです!」
ユミは一足先に森の入口に辿り着きユウたちを待っていた。
集合時間になるとユウとレールと弓を背負って少女の3人が現れる。
「まあ、やることなかったしな。えと、初めまして」
ユミは初対面の少女に挨拶する。
「ユミです。見ての通り槍を使ってる、よろしく」
「ナルと言います! えと、弓使いなのです、よろしくおねがいしますです!」
2人が挨拶を終えると4人は森のなかへ歩き出す。
「ユウ、ナルってどこで知り合ったんだ? なんかあんまり積極的に人付き合いするとかのタイプじゃないしお前みたいにハイテンションってわけでもないけど」
「なんかソロでレベル上げしてる時に弓で1人で戦ってるところを助けて、その時からログイン時間があうとたまに一緒に遊んでた」
ユウとユミは前を歩きながら話す。その後ろでは、
「ユミさんって美人さんですよね。あのお二人はカップルとかなんですか?」
「いえ、そうではないみたいですよ。いわゆる幼なじみみたいなものかと」
――ユミさんが男ってことは黙っておきましょう
レールは心のなかでそう思う。
道中敵を倒しながら進んでいくとユミがやられた中ボスの広場まで辿り着く。
「そんじゃあ、行くとするか」
「俺とユウが前衛でお2人が後ろから攻撃ってことでいいんだよな?」
「その通り! レールさんとナルもそれでよろしく!」
「了解なのです!」
「承りました」
4人はHPとMPを回復させるとフロアへと足を踏み入れた。