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かふぇ&るんばっ♪  作者: 鴉野 兄貴
梅の花が咲く日に豆を炒ろう

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ダブリ&ロンド……新聞

 ちょっとっ?! 勝手に人の部屋に入ってこないでくれるッ?!

扉に脚なんか入れないでッ 出て行ってよッ 大家さん呼ぶわよッ



 めっちゃ疲れた。

久しぶりのお休みなのにさ。


「前は一読もしないのに三誌以上取っていたな」仕方ないじゃん。

「新聞は作っているのは新聞社だが、販売している会社は訪問販売の類だからな」う~ん。

「勤勉な新聞奨学生というイメージは昔話で、昨今は悪質だぞ。

ノルマ制度だからな。契約がとれなくて強引な営業を行うものもいる。」危なかった。

「お前は若い娘なんだからそうヒョイヒョイ扉を開けるな。お前を訪問する人間など新くらいだ」……。


 珈琲メーカーの湯気が鼻に入ったらしい。

「澄香。すまん」ないてないもん。ないてないもん……うぐっ。


「おちついたか」うん。


 だいたい、いまどき新聞もないよね。

スマフォあるもん。それに新聞ってその。あれだ。

「世論を誘導しようとするから嫌いだ? 」そうそう。その難しいヤツ。


「逆を述べればこちらの話に興味をもたない読者を引き込み、

理路整然と事実を挙げながら自分の意のままに誘導するためにはどうすればよいかの論理的な思考が身につくな」それ、詐欺師よりタチわるいじゃないの。


「複数紙をとっていてもお前のように部屋のゴミにする子では」うっさい。ぐすん。怖かった。

「政治家やヤクザは複数誌をとっている」ふうん。

「各新聞社は自らの政治的な立場から読者にこう動いて欲しいと考えて記事を作っているから、

複数紙を読み比べ、色々な意見と見て吸収できればこれほど心強いことはない。

論理的に誘導しようとする人間の思考順序が身につくし、自らの成長に役立つ。

しかも新聞は自分の興味のない話題も書いている。ネットだと面白そうな話しか見ないだろ」だね。


「耳心地よい話題しか見ない人間はWebという翼を得ているのに、他人のスピーカーにしかなれない」ふに?


「三〇過ぎた良い大人が会ったこともない他人や他国の悪口をツイートを繰り返しているが」??

「賛同意見があることを求めて似たようなユーザだけフォローしてフォロー返ししてもらう。

自分の影しか要らないのだ。そういう人間は。他人の考えを受け入れることも出来ず、気がつけば知らない他人のスピーカーになる」ほみゅ?


「お前にも言えることだ。自重しろ」ぐ……。

「お前、この間ブロックしたユーザーはお前が先にフォローしたんだぞ。忘れているだろう」あの生意気なやつか。

「むしろ彼の意見のほうが正しい。誰が見ているか分からないWeb上で政治だの宗教だの国家だの思想だの語るな。みっともない。ましてや口汚い悪口を放つな」……むむ。



「他国の態度がむかつくというが、他国の人間も同じことを考えているだろう」まぁね。

「まぁどこぞの国々はちょっと。いや可也極端だが」隣国と仲が良い国って基本ないからねぇ。


「複数の意見や立場を知る。その上で自分の考えを持つ。

新聞を一紙でいいし、暇なときにざっと斜め読みでかまわん。購読しろとも言わない。

だが、読まないのは論外だ。その上でWebで調べるべきことは調べればいい。

耳心地良い話題しかWebで見ないならば、それは快楽を追求しているだけだからな」?


「他人の不幸は蜜の味。悪口を言うことほど楽しいことはない。人間の台詞だ」……。


 私の不幸って蜜の味?

怖かったんだもん。誰もいないし、新聞屋さんとか訪問販売の人とか。

「私の蜜はお前の幸せだ。澄香」


 私の名前は紺野澄香こんのすみか

珈琲を飲めばお父さんみたいに優しく、恋人のように耳心地良い言葉を放つ掃除機の言葉がわかる女。

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