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かふぇ&るんばっ♪  作者: 鴉野 兄貴
梅の花が咲く日に豆を炒ろう

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へぇ勤勉人……人生にマニュアルはないが、行動には手順あり

 だだいま~。づがれた。

玄関に崩れ落ちた私はブーツを脱ぐのも程ほどにコート姿で寝転がってダウン。

私の顔の横をロボット掃除機が通過していった。


 もう。しんどい。このまま寝る。

「こら。澄香。ここで寝るな。就職して三ヶ月は油断するなと言っただろう」

うるさぁい。私はしんどいんだ。というか、珈琲飲んでないのにヤツの声が聞こえた気がするが。


 ブーツを脱ぎ、蒸れないようにしてフラフラとキッチンに向かい、

冷蔵庫のペットボトルのコーヒーを飲む。キンキンに冷えたミルクと砂糖の味わいが心地よい。


 ご飯作るの面倒だ~。

マジしんどいんですけど……。

そう思いながらも自分のために休日に下ごしらえした野菜やら、特売時に買った食材を手直しする。

そうやっていると今日の研修のことが思い出される。


 前の職は早く早くといわれて不完全な仕事をしたり点数間違えたりしていたけど。

「『全ての小さな物事に手順を頭の中で作れ』といわれたのか」うん。最初はお客様に『申し訳ありませんが少々お待ちください』でいいって。

ニホンの人はモンスタークレーマーって言うけど、事情が分かれば待ってくれるって。甘えちゃ駄目だけど。


「レシートをただ切るだけでも、確実に商品受け渡しをしたかどうかで大分違うからな」確認って大事だよね。

「その余裕がまた余裕を生む」うん。マニュアルって馬鹿にならないね。


「常に同じ手順を行っているという自負があれば、

仕事の途中で手を止められても、自分の中で『ここまでやっていたらもうここまでやれている』とわかるからな」大事だよねぇ。


 貴重な睡眠時間を削って料理したりプランタの野菜に水やったり。

「無駄に見えるものが、結局お前の仕事を大きくするのだよ」大事な無駄とどうしようもない無駄があるよね。


「いい店長さんだな」うん。最初はなれないだろうから、ゆっくり覚えていけばいいって。

「なかなかない」だねぇ。


 私の名前は紺野澄香こんのすみか

コーヒーを飲めばロボット掃除機の言葉がわかる女。

でも今は味噌汁作りに失敗している状況だ。


「今度から味噌は出汁入りを買って来い」すいません。

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