土人 精霊と会う
あらすじ 土人はイノシシとって女とまぐわった後穴に落ちる。お前穴に入れるのは好きでも入るのは好きではないだろう。
男よ 男よ
呼ぶ声に男は目を覚ます。ここはどこだ?
雲のような白が一面に続く世界・・・・・・・・・・・・
男よ 男よ 勇敢なる手長槍の使い手の息子よ。
我等が子孫よ・・・・・・・・・・
男は呼ばれるままに声のするほうに向かう。
其処には年寄りと女と戦士姿の三人がいた。
「ここどこだ?」
男は問う。
「貴方のいた世界・・・・・・・・・・・・母なる森から離れた場所。」
「祖霊達が集う幸いの地、その片隅。」
「そなたも何れ参る場所。」
「穴に落ちて・・・・・・・・・・しんだのか?」
「一族の民からしたらお前は死んだも当然。」
「生きてここに参るのはそなたは初めて。」
「なれど招いたのは我等。」
「何故に?」
「我等汝の祖霊。」
「血を分けし同胞より助け呼ぶ声あり。」
「我行けぬ故、汝に助力願う。」
「どこに?」
「汝いた世界より遥か遠くて近い場所。」
「力ある精霊が集いし世界。」
「滅び行く汝の一族がいた世界と違う場所。」
「汝の一族が住まう土地。」
「少なくない数を抱えても尚、ゆとりある世界。」
「滅びいく汝の森と違う場所。」
「何をなす?」
「判らぬ」
「思うがように進めばよい」
「向こうの精霊は汝を歓迎するだろう」
「助言は?」
「旅するに助言か、何時の森の呪い師の教えの賜物か」
「所変われば品変わる」
「同胞を見つけよ」
「いくがよいか?」
「贈り物を 言葉と文字と知恵を」
「贈り物を 槍と弓とを」
「贈り物を 精霊の加護を」
「行こう、祖霊の方々。我は進み、還らない。 その森に獲物があふれることを期待して・・・・・・・・・・・」
男は旅立っていった。
「願わくば精霊の加護を」
「我らの血肉を食いつなげし誇りある男よ」
「幸いが何時の元に振りそぐよう」
三人は名残惜しそうに眺めると白の中に解けていった。
誤字脱字は適当に自己補完してください。