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土人 イノシシを喰らう

はい、思いつきでかいています。

底辺書き手の作品ですので楽しめないかもしれませんがご容赦くださいませ。



がさがさ、生まれ育った地の森の中。

未開の地と呼ばれ、蛮族と称される分類の彼らは巧みに獲物を追いかけて捕まえていく。

大きなサルだったり、ワニだったり・・・・・・・・・・

その合間に水を含んだ草を齧り、草の実で空腹を満たす。


男の今日の獲物はイノシシだった・・・・・・・・・・

このイノシシは元々この地にいなかったのだが低地に住む民が家畜として持ち込んだのが逃げ出し野生化したものだった。

分類から言うと野豚とか言うべきなのだろうが、細かい分類は気にしてはいけない。


食えるか食えないか?旨いか不味いか?


これが彼等の世界における大分類である。

呪い師に言わせれば世界はもっと細かく精霊の加護がある、全てのものに加護がありその加護の助力を受ける事によって全てうまくいく等といっているが見える眼を持っていない男には理解できない事である。


勿論、このイノシシも旨くて食える分類に入る。

男は久方ぶりに手に入った大物に満足し集落に戻った時女共が彼の元に擦り寄って交尾しようと詰め寄るところを想像して股間の大棍棒を膨らませる。


手にした槍と背負った弓矢、そして旨そうなイノシシ。

男の荷物はそれだけで男の世界はこの森なのである。


森の片隅に開けた土地があり粗末な小屋が点在している。

其処が男が生まれ育った集落で彼の一族はここにいるもので全てである。


昔々の大昔、白い人が訪れず十字の印なぞ知らなかったころは百も越える人がいて集落ももっと沢山あったと語り部は言っていた。

男はそんなことは知らないし、如何でも良いことだとおもっている。

それよりも今晩はこのイノシシを皆で食べて満腹するのが大事だ。


芋や根っこ、木の実を食べるのも嫌いではないが、血の滴る肉をかぶりつく快感は大事である。


さぁ、皆で肉を食べよう・・・・・・・・・・・・


集落につくと他の男共は獲物がなく男一人がイノシシを持ち帰っている。

勿論、芋や根っこの蓄えは沢山あるし、魚も干してぶら下がっている。

男が手ぶらでも飢えは満たせるが、肉は大事である。


男がイノシシを持ち帰ったのを見ると、他の若者たちは悔しそうにしているし女たちは感謝の踊りを踊ってる。子供達は男の周りに付きまとっている。いつもの光景、幸いのときである。



すぐさまに女たちは毛皮を剥ぎ肉を切り分け最初の血の一滴を先祖の髑髏に捧げて肉を焼き始める。

肉の焼けるいいにおい。まず最初に長がひとかけらを切り取り狩取った男の元に運ぶ。男が口に含み感謝の言葉を発すると、皆に肉をきり分け与える。後は肉を喰らい芋を喰らい魚を喰らい・・・・・・・・・・・


ある種の木の根っこをすりつぶした白い汁をたらふくに飲んで、心地よくなる・・・・・・・・・・・・・

白い人は毒だというのだが男は精霊と一体化するこの心地よさは毒なのかと思う。白い人は言葉で騙す、信じられないから嘘なのだろう。

そうしているうちに女が一人擦り寄ってくる。

今夜はお前がおれの伴。


夜の帳が下りる頃。女と二人で森に行く。


まぐわう まぐわう まぐわう・・・・・・・・・


男女ともに満足して夜の森に満足の叫びをあげる。

森の精霊も水の精霊も夜の精霊も祖霊も満足しているようだ。


男は女のために又獲物を取らなくてはなと思いながら、小用に出る。


ちろちろじょろじょろ・・・・・・・・・・・


ふくらんだものでは上手く出せないが気にもしない。

どうせ森に還る物。多少の誤差は許される。


もう一度女の元に言って朝までにどれだけ声を張り上げる事ができるか試してみようと歩き始めたとき・・・・・・・・・


すぽん!


男は穴に落ちて二度と集落に戻ってくることはなかった。


集落の者も夜の獣に食われたのだろうと探すものがいなかったのである。



誤字脱字はご容赦くださいませ。

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