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国会中継

作者: 蟹地獄

2024年、日本の政治の舞台で繰り広げられる聖域なき戦い。


(とき)の総理大臣、砂利場(じゃりば) 枯流(かれる)は、国民の薄い薄い、それは紙ように超薄の期待を背負い、真面目な顔で政策を語る。


が、しかし、実は彼の心の中では国民の生活はどうでもよくて、心の中のほとんどは「芋田芋男(いもたいもお)議員との対決」が渦巻いていていた。


芋田(いもた)議員は、いつも芋を持ち歩き、政策討論の場でも「芋の力」を()くユニークなキャラクター。


ある日、砂利場(じゃりば)総理が国会で演説中、芋田(いもた)議員が突然立ち上がり、「芋は国を救う!」と叫んだ。


総理は思わず昼食のレタスを吹き出し、「それなら、芋を使った新しい政策を提案してみてください」と挑発。


芋田(いもた)議員は、即座に「芋を使った経済政策」を発表。

内容は「芋を全国に配布し、国民全員に芋料理を作らせる」というものだった。


国会は大嘲笑の渦に包まれ、砂利場(じゃりば)総理も思わず笑いをこらえきれない。


だが、芋田(いもた)議員は真剣な顔で続ける。


「これは国民の団結を生むものなんだ!バカにするな!」


と。


国会はさらに笑いの渦に包まれたが、砂利場(じゃりば)総理は冷静さを取り戻し、芋田(いもた)議員に質問を投げかけた。


「しかし、芋料理を作ることで本当に国民が団結すると思いますか?」


芋田(いもた)議員は即答した。「もちろんです!芋は日本の食文化の象徴。みんなで芋料理を作ることで、地域の特産品を再発見し、絆が深まるのです!」


砂利場(じゃりば)総理は眉をひそめた。「だが、経済政策としての実効性はどうですか?芋だけでは国が救えません。」


「それが、私の提案の核心です!」


芋田(いもた)議員は胸を張った。


「芋を通じて地域活性化を図り、農業の振興にもつながる。さらに、芋料理コンテストを開催し、優勝者には国からの支援を!」


「なるほど、コンテストですか…」


砂利場(じゃりば)総理は考え込む。


「だが、予算はどうするのですか?」


「それは簡単です!」


芋田(いもた)議員は目を輝かせた。


「全国の芋農家から巻き上げ…いや寄付を募るのです。国民が自らの手で国を支える、これが真の民主主義です!」


砂利場(じゃりば)総理は笑いをこらえつつも、同時に芋田(いもた)議員の情熱に心を打たれた。


「確かに、国民が参加する政策は魅力的ですね。では、具体的なプランを次回の会議で提案してください。」


芋田(いもた)議員は満面の笑みを浮かべ、「必ずや、芋の力を証明します!総理!」と力強く宣言した。


国会は再び笑いに包まれ、平和な雰囲気の中で終幕した。


その日、国会中継は記録的な視聴率を記録した。

最初こそいつも通りの視聴率であったが、芋議論が白熱した時間帯の視聴率はなんと90%を越え、国会が閉幕する終盤にはなんと1%を割ったとかなんとか。



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