クラスメイトの異能①
澪は闘技場に立つ2人を見て颯太に気の毒そうな目を向ける。
(見た感じ先生の異能は手で触れる必要がありそうだし風力操作の異能は相性がいいけど…先生どう見ても軍人上がりだよな…)
ブーーー
模擬戦開始の合図が鳴る
「いくっすよ!」
颯太は全力で強風を正面の凛子先生へと飛ばす。それは風という性質上目にはほとんど見えないが、風切音からかなりの強風であることが窺える。
土埃を上げながら突き進む強風が凛子先生を包み込む
「やったっすか!?」
(それは言っちゃいけないやつだ…)
「レッスン1 シーダーは異能エネルギー通称:オーラを纏うことで強靭な肉体と筋力を得る」
土埃の中から無傷で出てくる凛子先生
その姿は薄らと白い光を纏っていた。
「な!そんなのアリっすか!?」
「レッスン2 オーラを凝縮する事で爆発的な力を得られる。」
そう言うと足へとオーラを凝縮し纏う光が一段と強くなる。
ダンッ
破壊音の様な音を立て颯太へと駆け出す。
踏みしめていた地面はヒビが入っており、一息の間に2人の距離は手の届く範囲まで近づいていた。
「レッスン3 先生の拳は痛いぞ」
「ヒェッ」
ドゴォン
そこには横たわる颯太と拳にオーラを纏っている凛子先生の姿が
(うわぁ ご冥福をお祈りします。しかもオーラ使って殴ったよあの人…)
静かに両手を合わせ1人合掌する澪
他の生徒達も先ほどまでより心なしか、凛子先生との距離が空いている。
「シーダーとして鍛えていけば異能を使わなくてもあれくらいはできる様になる!
今年は先生に異能を使わせてくれる者はいるかな?」
発芽したばかりの颯太と明らかに戦闘慣れしている凛子先生では異能を使うまでもなくオーラのみで決着がついてしまった。
「次!やりたいものはいるか!」
「せ、先生!」
「ん?次は桜か?」
「いえ…私治療系の異能だったので治療してもいいですか?」
凛子先生に対して桜が、倒れている颯太を指差して聞く。
「ふむ。外傷はないからほっといても良いんだが…せっかくだから試してみよう」
「は、はい!」
まるで実験台かの様に扱われる颯太
桜は緊張した足取りで倒れている颯太の元へと歩く。
颯太の前へと着き、膝をついて両手をかざす。
ふぅ…と息を吐き深呼吸をする桜
「治癒強化」
そう呟くと緑色をしたどこか暖かい光が颯太を包み込む
光に包まれるも颯太はなかなか起き上がらない。
次第に桜の顔には汗が滲み出し苦戦している様子だ。
そして、緑色の光は桜が疲弊していくにつれて不安定になりついに消えてしまう。
「ハァハァ」
「ヒール系の異能は珍しい異能だがその分繊細な異能コントロールが要求される。私は治療は専門ではないが、初めからそこまでできれば上出来だ
そこで寝てる寝坊助ももう暫くすれば起きれるだろうから桜も戻っていいぞ」
「はぃ…」
凛子先生から励まされるも桜は颯太を治癒し切れず落ち込んでしまう。
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