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新芽

「コホン!では早速シードの取り込みを始める!呼ばれたものから順番にシードを渡す!呼ばれたものは前に出て受け取ったら各自列に戻れ!」と凛子先生が声を張る。


順番に名前を呼ばれていく生徒達。そして...

「戸田澪」

「はい」


前へと出てシードを凛子先生から受け取る。

振り返り元の位置へと戻る際、学園長と極の2人をちらりと見ると3人ともにやけ顔で澪を見送っている。

(くそっこいつらニヤニヤしやがって)


「全員シードを受け取ったな!東能学園に入学できた諸君らには心配無用かもしれないが、万が一異能が暴走しても私と学園長に極のお二方まで居る!安心していいぞ。」

「それでは心の準備のできたものからシードを握りつぶせ!」


生徒たちはみな緊張した様子でシードを見つめている


「俺っちが一番だぜ!」颯太が一番最初にシードを握りつぶす。


パリンッ!シードはまるでガラスが割れるかの様な音を立て粉々に割れ、その破片が颯太に向かって吸い込まれていく。

それを見た他の生徒達も遅れまいと一斉にシードを握りつぶす。勿論澪もそれに続く。


「「「うぅ…」」」

急激な脳への負担から頭を抱えうずくまる生徒達。


「え?」


「どうした澪、取り込んでないのか?」一人だけその場で平然と立っている1人の生徒に不思議そうに聞く凛子先生


「あ、アイタタタ…」下手くそな演技で痛がりながら倒れこむ

(倒れるなんて聞いてねぇええ!)


「プハハハ!」

「レオン笑いすぎよ。プフッ」

「ホッホッホ」


(セーフだよな?それにしてもあいつら知ってて黙ってやがったな!今度覚えてろよ!)と内心で文句を言いながらいつか仕返しをすると決心した。




シードは適性が少しでもある者であれば、握りつぶした破片が吸収され、強弱はあるものの基本的には何かしらの異能が発現する。これを発芽と呼び、発芽したてのシーダーを新芽(スプラウタ―)と呼ぶ。

そして新しい異能を受け入れるには脳にそして魂に負荷が掛かることにより、皆一様に倒れこむのが恒例となっているのだ。



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