国防軍
国防軍…主にシードによって有用な異能を得たシーダー達が中心となり、ホールから出現する異獣や異能を悪用する犯罪者 通称クライマー などから市民を守る国防の要である。
そして日本には10人の大将がおり、大将には“極”の称号が与えられ日本最強のシーダーとして国民たちから絶大な人気を誇る。
中にはアイドルの様に推し活をする国民も後を絶たない
噂ではある極により異獣討伐の為に島1つ丸ごと消し去ったなど囁かれるほどで、極がいる事で一種の抑止力としても機能している。
「諸君、席につき静かにしたまえ」
教室に入ってきた担任の凛子先生が言う。
びしっとしたスカートタイプのスーツに赤い縁の眼鏡をかけ、綺麗なロングの黒髪をポニーテールでまとめ、いかにも仕事のできる女という印象を与えている。
「本日から諸君らは2年生と上がり去年よりも任務へ就くことも増える。だが、この1年間で培った経験は諸君らの異能を大きく成長させたことだろう。一瞬の油断が自分の、そして小隊全員の命を危険にさらすことを再度胸に刻み努力せよ」
「ギャハハ、約1名入学の時から成長できてないやつもいますよ先生!」
と金髪でを刈り上げ耳に銀のピアスを付けた大柄で筋肉質な男 堂島鉄太が声を上げる。
それにつられてクラスの中でも数人が鼻で笑う。
「あのやろう...」颯太が仲間を嘲笑され不快感をあらわにする。他の小隊メンバーも顔を暗くする。
そんな中、(早くふかふかの布団で寝たい…)とあくびをしながら本人の澪は気にも留めていない。
「はぁ...澪のやつ気にしなさすぎだろ」とあくびをする本人を見て毒気を抜かれる。
「静かにしろと言ったはずだ。規律を守れない者は周りをも危険にさらす。それに、規律も大事だが何より実力が無ければ自分の身すら守れない世界だ。努力だけではなく結果を出せ」
凛子先生の言葉に気を引き締める生徒達
「それでは入学式を行う会場へ移動する。今日の入学式は学園長だけでなく“極”の方も出席する予定だ。くれぐれも問題は起こさないように」と主に鉄太と澪の方を見る。
(俺はいつも何もしてないっての...)
入学式会場にて小隊メンバーは横1列にパイプ椅子に座る。
「スース―」
「「え?はや!?」」
座った途端に眠りだす澪に颯太と花蓮は驚き、桜と美羽は苦笑いである。
「相変わらずだね澪君」「みおっちはシード受け入れの時も一人だけ無関心だったからな~」
そんな会話を寝耳に聞いていたからか、澪は4人との出会いである1年前のシード取り込みの夢を見た。