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理想の学園生活  作者: ソニア•フォルツィナ
8/10

7.


  ワン、トゥー、ワン、トゥー……


  私たち今は初夏学園の広場でダンスレッスンをしてる。今日で三回目のダンスレッスンだ。


  あの日から一週間が経った、今日も私と翔はお互いいつも通りの振る舞いをしてる。普通に挨拶して、普通に授業を受けて、普通に莉奈と、彼と弘樹くんと学園生活を過ごしてる。


  あの日、私はなにも言わずにあの池から走り出した。家に着いたあとすぐ顔を洗った、それから大分落身も心もち着いた。


  考えてみれば、私はただ自分でいろいろ考え過ぎて、自分が勝手感情的になって、抑えられないから涙が勝手に出てきただけだ。


  でも……よりによって翔の前で泣いてるなんて……最悪すぎるよ……きっと変や弱い人だと思うわれてるはず……


  私はなるべくその日のことを気にしないように踊りに集中してる。


  そして、曲が終わったと同時に、生徒のみんなはお互いのダンスパートナーに敬礼して、当日のダンスレッスンを終了する。


  今日もちゃんとダンス出来てるとほっとした時、私の後ろから人が近づくしよとしてる気配がする。すぐに振り向いて、身を構えた。


  「落ち着いて、落ち着いて、ぼくだよ。」


  「なんだよ。ケビンくん。」


  「ただ驚かせたいだけだ。ワルツしてるときて、かなり相手の顔を見て踊りだすでしょう。みんなはお互いだけの世界にいる、あなたの瞳は私だけを映し出す、私の瞳あなただけを映す。ロマンチックはロマンチックだけど、でも結構キツでしょ?だから、心を和らげるためにも別の場所を見る。」


  「キミの言う通りかもしれないけど……聞かれる身にもなれ。鳥肌立てきそ。」


  「詩音ちゃん!そんなこと言わないで。さ、ぼくがキミをおしえてあげる、愛すると愛されることを。」


  そう言ったケビンは、私に近づいていく。


  ケビンの行く手を阻むように、翔は一手でケビンの頭を押さえように私の前に立った。


  「おまえに教える必要はない。ていうか、おまえて本当に気楽だね。それともこれがおまえのやり方なのか?」


  「いたいいたいいたいよ~翔くん。だってかわいい子と気になる子はほっとけないよ~」


  「だから言ったでしょ、ケビンくん。そのやり方はだめだって。」


  エミはそう言ながら、ケビンの腕を両手で掴んで引っ張る、翔の捕獲から解放した。


  無意識に目の前の二人の密着を眺めた。二人の距離はやっけに近い。彼らはいつの間にそんなに近い関係になったの?


  と、エミは私の視線に気付いたように、自分にいる姿を見よろす。自分のいる状態を察し、突然の勢いでケビンを突き飛ばした。


  ケビンも突然のハプニングに対応しきれず、彼の目の前にいる翔に“ドーン”とぶつかって、二人とも床に倒れ込んだ。


  「翔!」「ケビンくん!」


  どんなに翔とケビンを呼んでも、彼らは目を覚まさない。しかなく、二人を担いで医務室まで運んだ。


  先生に検査されと、衝撃による卒倒だそうだ。しばらくしたら彼らは目を覚ますそうだ。


  その言葉を聞くと安心するように、肩の力は抜けた。だが、エミは未だに先の行為に落ち込んでる。


  まあ……仕方ないさ。まさかエミがそんなばか力がるあとわね。でもなんかケビンなら、きっと気にしないと思った。“あ、女の子に突き飛ばされるなて、お得だな。”みたいな言葉が彼の口から出てきそう。


  そして二時間が経過して、夕方6時近くになって、翔はいまだにまだ目を覚まさない。


  ケビンのほうが先に起きた。それからずっと私の近くにいざわめてる。


  「ねね、詩音ちゃん、ぼくのこと無視しないでよ~~ぼくだって怪我人なのよ。ぼくのこともい・や・し・て~」


  「もう十分元気そうに見えるが………」


  「ないないない!体は大丈夫でも、心の方はまだ傷物よ!」


  「なんの傷物よ?もしふざけてるなら、今度は体の方傷物してやろうか?」


  なぜか知らないけど、私今はめちゃくちゃムカつく。


  ケビンにかける言葉はすごく重いし。殺気に溢れていた。


  私の言葉を聞いたケビンはちょっと体をピクと怯えていた。


  「今の私はとても話せる気分ではない。傷物にされたくなかったら、早く家に帰ったほうがいい。……たのむから。」


  「詩音ちゃん……」


  私の忠告を聞いたケビンはすっかり黙り込んだ。


  と同時に医務室の扉が開いた、現れたのはエミだった。彼女の手に持ったのは私たちの鞄だ。彼女はたぶん医務室の空気がかなり重いと察し、なにも口にしなかった。


  エミの出現に気ついたケビンは彼女の元に行き、鞄を持って来てありがとうのお礼をしたあと、エミの手を取てその場を去った。


  医務室はようやく静かになった。私もようやく息抜きできるように、ため息をついた。


  「相変わらず優しい“忠告”だね。詩音?」


  どこからか声がしたと思ったら、目の前にさっきまで寝ていた翔が目を覚ました。


  「翔?!大丈夫か?どこか痛いところはないか?」


  「ないから安心して。心配しているの?」


  「心配するわ……する……だって頑丈な体なおまえが目の前で気絶してるし、二時間も寝込んでるよ。ケビンくんの方はなぜかおまえより先に起きてるし……」


  翔は苦笑しながら体を起こそうとしてる。だが、彼は少しだけふらつてる様子で頭に手を当てた。


  「ふらつてるじゃないか、やっぱりまだ大丈夫なんかじゃないじゃん……」


  「いや、実は最近寝起きが悪い、少しだけ寝ていた。でもなんか額のここにちょっと微熱があるよな……」


  「あ、それはさっき私が炊したご飯を布で包み込んで、おまえがぶつかったところをちょっとマッサージした。痛みを和らげるために。どう?効果はあるだろう?」


  「あるにあるけど……おまえ、おばあちゃんか?」


  「おい!」


  私は先まで手に持っていた布包み込んでご飯を強く握締る。私が怒てることを示す。そしたら翔は笑い出した。


  でも、こんなに笑い出せるのならば、多分大丈夫なさそうだな。


  「じゃ、一人で帰るか?私がついてあげよか?」


  「さすがになめすぎじゃないか?なんなら明日はハピネスタウンのパワーゾーン体育館で久々の勝負するか?」


  「いいね!翔との勝負久しぶりだね!約束だよ!」


  私はうれしくあまり、時間も確認せずに翔からの挑戦を承諾した。


  「僕より勝負の方かよ……」


  「何か言った?」


  「いや。明日は手加減なしだ。」


  「ああ!もちろん!じゃあ、また明日ね!」


  翔に挨拶したあと、私は医務室を出た。さらにそのあとの十分後、莉奈と弘樹は医務室にやって来た。


  「やっぱりまだピピしてるな、翔。」


  「やあ、弘樹。それに莉奈ちゃんも一緒か。」


  「うん。あれ?詩音は?」


  「詩音ならすれ違いだ。」


  「そうか……実はね……」


  莉奈がなにかを言い出そうとしてるけど、どう言いたらいいのかの様子で、その言葉を飲み込んだ。代わりに弘樹が言い出す。


  「さっき、ケビン・グレイと春音エミとすれ違った時、ケビン・グレイは真剣な顔でこう聞てきた。」


  『詩音ちゃんて……もしかして記憶をなくしたことがあるの?』



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