7.
ワン、トゥー、ワン、トゥー……
私たち今は初夏学園の広場でダンスレッスンをしてる。今日で三回目のダンスレッスンだ。
あの日から一週間が経った、今日も私と翔はお互いいつも通りの振る舞いをしてる。普通に挨拶して、普通に授業を受けて、普通に莉奈と、彼と弘樹くんと学園生活を過ごしてる。
あの日、私はなにも言わずにあの池から走り出した。家に着いたあとすぐ顔を洗った、それから大分落身も心もち着いた。
考えてみれば、私はただ自分でいろいろ考え過ぎて、自分が勝手感情的になって、抑えられないから涙が勝手に出てきただけだ。
でも……よりによって翔の前で泣いてるなんて……最悪すぎるよ……きっと変や弱い人だと思うわれてるはず……
私はなるべくその日のことを気にしないように踊りに集中してる。
そして、曲が終わったと同時に、生徒のみんなはお互いのダンスパートナーに敬礼して、当日のダンスレッスンを終了する。
今日もちゃんとダンス出来てるとほっとした時、私の後ろから人が近づくしよとしてる気配がする。すぐに振り向いて、身を構えた。
「落ち着いて、落ち着いて、ぼくだよ。」
「なんだよ。ケビンくん。」
「ただ驚かせたいだけだ。ワルツしてるときて、かなり相手の顔を見て踊りだすでしょう。みんなはお互いだけの世界にいる、あなたの瞳は私だけを映し出す、私の瞳あなただけを映す。ロマンチックはロマンチックだけど、でも結構キツでしょ?だから、心を和らげるためにも別の場所を見る。」
「キミの言う通りかもしれないけど……聞かれる身にもなれ。鳥肌立てきそ。」
「詩音ちゃん!そんなこと言わないで。さ、ぼくがキミをおしえてあげる、愛すると愛されることを。」
そう言ったケビンは、私に近づいていく。
ケビンの行く手を阻むように、翔は一手でケビンの頭を押さえように私の前に立った。
「おまえに教える必要はない。ていうか、おまえて本当に気楽だね。それともこれがおまえのやり方なのか?」
「いたいいたいいたいよ~翔くん。だってかわいい子と気になる子はほっとけないよ~」
「だから言ったでしょ、ケビンくん。そのやり方はだめだって。」
エミはそう言ながら、ケビンの腕を両手で掴んで引っ張る、翔の捕獲から解放した。
無意識に目の前の二人の密着を眺めた。二人の距離はやっけに近い。彼らはいつの間にそんなに近い関係になったの?
と、エミは私の視線に気付いたように、自分にいる姿を見よろす。自分のいる状態を察し、突然の勢いでケビンを突き飛ばした。
ケビンも突然のハプニングに対応しきれず、彼の目の前にいる翔に“ドーン”とぶつかって、二人とも床に倒れ込んだ。
「翔!」「ケビンくん!」
どんなに翔とケビンを呼んでも、彼らは目を覚まさない。しかなく、二人を担いで医務室まで運んだ。
先生に検査されと、衝撃による卒倒だそうだ。しばらくしたら彼らは目を覚ますそうだ。
その言葉を聞くと安心するように、肩の力は抜けた。だが、エミは未だに先の行為に落ち込んでる。
まあ……仕方ないさ。まさかエミがそんなばか力がるあとわね。でもなんかケビンなら、きっと気にしないと思った。“あ、女の子に突き飛ばされるなて、お得だな。”みたいな言葉が彼の口から出てきそう。
そして二時間が経過して、夕方6時近くになって、翔はいまだにまだ目を覚まさない。
ケビンのほうが先に起きた。それからずっと私の近くにいざわめてる。
「ねね、詩音ちゃん、ぼくのこと無視しないでよ~~ぼくだって怪我人なのよ。ぼくのこともい・や・し・て~」
「もう十分元気そうに見えるが………」
「ないないない!体は大丈夫でも、心の方はまだ傷物よ!」
「なんの傷物よ?もしふざけてるなら、今度は体の方傷物してやろうか?」
なぜか知らないけど、私今はめちゃくちゃムカつく。
ケビンにかける言葉はすごく重いし。殺気に溢れていた。
私の言葉を聞いたケビンはちょっと体をピクと怯えていた。
「今の私はとても話せる気分ではない。傷物にされたくなかったら、早く家に帰ったほうがいい。……たのむから。」
「詩音ちゃん……」
私の忠告を聞いたケビンはすっかり黙り込んだ。
と同時に医務室の扉が開いた、現れたのはエミだった。彼女の手に持ったのは私たちの鞄だ。彼女はたぶん医務室の空気がかなり重いと察し、なにも口にしなかった。
エミの出現に気ついたケビンは彼女の元に行き、鞄を持って来てありがとうのお礼をしたあと、エミの手を取てその場を去った。
医務室はようやく静かになった。私もようやく息抜きできるように、ため息をついた。
「相変わらず優しい“忠告”だね。詩音?」
どこからか声がしたと思ったら、目の前にさっきまで寝ていた翔が目を覚ました。
「翔?!大丈夫か?どこか痛いところはないか?」
「ないから安心して。心配しているの?」
「心配するわ……する……だって頑丈な体なおまえが目の前で気絶してるし、二時間も寝込んでるよ。ケビンくんの方はなぜかおまえより先に起きてるし……」
翔は苦笑しながら体を起こそうとしてる。だが、彼は少しだけふらつてる様子で頭に手を当てた。
「ふらつてるじゃないか、やっぱりまだ大丈夫なんかじゃないじゃん……」
「いや、実は最近寝起きが悪い、少しだけ寝ていた。でもなんか額のここにちょっと微熱があるよな……」
「あ、それはさっき私が炊したご飯を布で包み込んで、おまえがぶつかったところをちょっとマッサージした。痛みを和らげるために。どう?効果はあるだろう?」
「あるにあるけど……おまえ、おばあちゃんか?」
「おい!」
私は先まで手に持っていた布包み込んでご飯を強く握締る。私が怒てることを示す。そしたら翔は笑い出した。
でも、こんなに笑い出せるのならば、多分大丈夫なさそうだな。
「じゃ、一人で帰るか?私がついてあげよか?」
「さすがになめすぎじゃないか?なんなら明日はハピネスタウンのパワーゾーン体育館で久々の勝負するか?」
「いいね!翔との勝負久しぶりだね!約束だよ!」
私はうれしくあまり、時間も確認せずに翔からの挑戦を承諾した。
「僕より勝負の方かよ……」
「何か言った?」
「いや。明日は手加減なしだ。」
「ああ!もちろん!じゃあ、また明日ね!」
翔に挨拶したあと、私は医務室を出た。さらにそのあとの十分後、莉奈と弘樹は医務室にやって来た。
「やっぱりまだピピしてるな、翔。」
「やあ、弘樹。それに莉奈ちゃんも一緒か。」
「うん。あれ?詩音は?」
「詩音ならすれ違いだ。」
「そうか……実はね……」
莉奈がなにかを言い出そうとしてるけど、どう言いたらいいのかの様子で、その言葉を飲み込んだ。代わりに弘樹が言い出す。
「さっき、ケビン・グレイと春音エミとすれ違った時、ケビン・グレイは真剣な顔でこう聞てきた。」
『詩音ちゃんて……もしかして記憶をなくしたことがあるの?』