嫌死、嫉妬死
俺には、一つ年下の弟がいる。名前は夜。世間でいうキラキラネームというやつだ。
情緒不安定な父のもと、父子家庭で育った。母親がどうかなどはあまり知らない。
弟は、俺を含む、特定の友達、そしてなにより身内にはものすごく優しいが、他人にはものすごく敵対的で、弟曰く「いつもあいつらは俺のことを馬鹿にしているに違いない。いつかいじめてきやがるだろうな」と言っている。
ナイトは、小学校。中学校と、ひどいいじめを受けていた。消しかすを投げられる。蹴られる。殴られる。変な噂を広められて、挙句には女子からもいじめられた。
俺はなぜか、いじめをうけていなかった。決定的な違いは、内向的か外交的かだろう。
俺自身は、社交的で、テストだっていい点数を取っていた。数学に関してはまあ、弟のほうが何倍も上手だが。俺はそんな弟が、家族として大好きだ。誇らしい。
数学に関しては、俺はほんとにダメなんだよな(笑)
と同時に、その当時に弟をほったらかしにした自分と、弟のことをいじめたやつらが憎い。
だから、せめてもの贖罪として、誕生日を祝ってあげるとか、弟が好きな電車でどこか連れて行ってあげるなりして、ストレスを発散させている。
そんな、親孝行ならぬ弟孝行ができている自分を、少しは褒めながら、
帰路につく。
あいつ、大丈夫かな笑。少し痩せてきていたから、大学は休ませているが。相変わらず友達以外。特に女性からはさげすまれているらしい。
よし。俺が励ましてやる!!
寒い外から暖かい家の中へ、、、、あれ?
「ただいま。あれナイト寝てる?」「返事しないならわあって脅かしちゃうぞー...?」
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....おかしい。部屋が荒れている。散らかり方が尋常ではない。
キレていても、こんな暴れ方はしない。
まさか、、、強盗....!? 嫌な汗が体を伝い、急いで電気をつけた。
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以前からずっと恐れていたことがすでに起きていた。
そこには、自ら手首を切ったであろう弟の亡骸があった。
「あああ、、、、ああ」「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
明るくなった部屋を改めて見渡すと、死にたいという文字が壁中に書かれていた。
俺は、警察を呼んだ。
その後の調べで、「自殺」であることが分かった。やっぱりね。
なんだか気分が暗く、体がだるいので、同僚から勧められた病院で検査を受けた結果、
うつ病であることが分かった。
なにかあるたびに涙が出るけど、仕事はやめるわけにはいかない。
なんとか、上司に相談した結果、お客様の前に出る仕事ではなく、
事務に行かせてもらった。
弟のみならず俺まで死ぬなんて情けない話、俺は嫌いだ。
だから、俺は生きようと必死でもがいている。うつと戦う。
(続く)




