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僕たちの運命  作者: 夢月 光
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第一章~出会い~

 第一章「出会い」


 ある日、1人の高校生が不思議な夢をみていた。

 見渡す限り真っ白な世界、そこには大きな木とベンチがあり、彼はそのベンチに座っていた。

 すると遠くの方から声が聞こえてきた。声のする方を見てみるとそこには女の子が立っていた。

 彼女は微笑みながら彼に手を差し伸べた、彼女の手をとろうとした時だった。

「春……おき……春人!起きて!」どこからか声が聞こえてきた。

 それと同時に女の子は消え彼はゆっくりと目を覚ました。

「やっと起きた…おはよう春人!早くしないと遅刻するよ?」そう言われ、少し寝ぼけながら眼を擦り時計をみると時刻は7時30分をさしていた。

 彼は慌てて飛び起き、朝の支度をしパンを食べながら家を出て自転車に乗り、

 学校へと向かった。

「冬人!!どうしてもっと早く起こしてくれなかったんだ~?」

 自転車に乗りながら怒っているのは花矢間(はなやま)高校に通う

 2年の「神木春人」(かみきはると)悪い奴ではないのだが、髪を黒と銀のメッシュに染めている為に高校では少し目立った人物である。

「僕は起こしたよ?君が起きなかったんだろ?」そう言って春人を怒っているのは「神木冬人」(かみきふゆと)

 冬人は春人の中にいるもう1人の人格であり、兄の様な存在である。よくケンカをするが以外と仲がいい。

「そう言わずにさぁ…もっとしっかり起こしてくれよ~?」と春人がいうと、冬人は呆れながら「1時間も前から起こしてたのに…起きなかった君が悪いんだよ」そう冬人に言われ「そんなぁ…」と泣きそうな声で春人は言った。

 そんな話をしている時だった、横道から人が出てきたのだが、春人は話しに夢中で気づいていないそれに気づいた冬人は「春人!前!前見て!人だ!」と

 急いで言った。

 冬人に言われ前を見た春人は歩いていた人を避ける為急ブレーキをかけてハンドルを切ったがバランスを崩して、勢いよく転倒した。

「春人…大丈夫?」と冬人が聞くと、春人は「痛ってぇ…」と言いながらも

 身体をおこした。それを聞いていた冬人は安心しながらも「しっかり前みて運転しないと」と言った。

 冬人に言われた事に少しイラッとした春人は「うるさいなぁ…わかってるよ!」と

 怒りぎみに言った。

 すると、自転車で転んだ姿をみて、「あの…大丈夫ですか? 」と後ろから声をかけてきた。

 彼女は不安そうにこちらを見ていた。

 だが春人は彼女をみて(あの子…どこか見覚えあるなぁ…)と思い考えていると、ふと今朝の夢を思い出した。

「あっ…夢の中の…」と春人が言うと彼女は不思議そうに「えっ?」と聞き返した。

 春人は慌てて「あぁ…なんでもないよ!僕なら大丈夫だから!平気だよ!」と言ってサッと立ち上がった。

 それをみて彼女は安心して、春人に優しく微笑んだ!

 その顔を可愛いと言いかた時だった、「春人…遅刻するよ?」と冬人に言われ春人は焦った

 急ぎながらも「君はケガしてない?」と彼女の事を心配した。

 彼女は春人の質問に対して「はい…私は大丈夫です」と答えたその答えを聞いた春人は

「そっか…よかった」と安心した顔をして自転車に乗り、そのまま学校へと向かった。

 彼女は(あの人見た目は怖かったけど優しい人だったなぁ)と、そう思いながら学校へ行こうとした時、地面になにか落ちているのに気づいた。

 それは彼女が通っている高校のIDカードだった。

 見てはいけないと思いながらも彼女はカードの名前を見た。

 そこには『花矢間高校2年1組神木春人』そう書いてあった。

「2年1組…私と同じクラスだ…なかったら困るだろうなぁ…届けてあげよ」と

 言いながら彼とまた話しができるかもと小さな期待を胸に学校へと向かった。

 しかし…この出会いが…後に2人の運命を大きく変える事になるとは、誰も想像してはいなかった。


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