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十英傑の影なる王  作者: よどすけ
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8.自己紹介

「そーいや凛夜、部活とかはやんのか?」


「部活かぁ。今のところは入る予定はないよ。そういうカイはどーするんだ?」


「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれた! 俺の入る部活はもう入学前から決まっている!茶道部だ!」


「うん、ごめんよそうできて…ねーよ! お前そんな体付きしといてよく茶道部なんて言えたな!?」


「ま、嘘なんだがよ!本当は肉体改造部だぜ!」


「だと思ったよ!こう言っちゃなんだがお前に茶道部は似合わなすぎるよ」 


「おいおいひどい言い草だな!俺だって細かい作業は出来るんだぜ?」


「またまた〜」 などとしょうもない事を言い合いながら1年2組を目指す。


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

「ここが俺たちの教室か、思ってた以上に広いな」


「そうか?だって40人いるんだぜ?こんなもんだろ」


「まあ、そんなもんか。えーっと、席は自由なのか。どこに座りたい?」


ふっと笑うと、


「もちのろん、1番後ろの窓側だよな?」


「よくわかってるじゃないか。よし、いく、ぞ…」


まさかの先着がいたのだ。なんてことだ!まさか最初の席決めでこけるとは。


「しゃーない、真ん中の列の後ろの方に座るか」


「残念だが、そうだな!そうしようぜ!」


「キャー!あの人と同じクラスになっちゃった!」


「ホントだ!めっちゃラッキーじゃん!私もしかして運強かったりしちゃうの!?」


周りで凛夜が2組と知った女子達が騒いでいる。


「お前はやっぱり人気だな!まあそりゃこの顔だもんな!羨ましいぜ!」


「ホント辞めてくれよ、他の男子達の目線だけで殺されそうだ」


そう、凛夜とカイの移動中やこの教室に入ってから、女子達の歓声が聞こえるたびに射殺すような視線(死線)を向けて来ていた。それから他愛も無い話をしていると、


「ねぇねぇ、前座っても良い?」と話しかけてきた女生徒が2人いた。


「ああ、全然構わないぞ」というと


「そかそか!君の容姿が凄すぎるからみんなこの辺避けてるんだよねー」


へ?と思い周りを見渡すと確かに俺達のいや、俺の周りだけ人があまりいなかったのだ。


「気付いて無かったのかよ凛夜!みんなお前に近づき難そうにしてたぜ?」


「まじかよ。全然気にしないのに」


するとニヤニヤしながら、「あのね、この子が君と仲良くなりたいって言っててね、だからここいい?って聞いたのよ!」


「ちょっと!やめてよ!そんな事言ってないでしょ!?」と、顔を真っ赤にしながらそういう彼女はライトブルーの髪、肌もきめ細かで白く、出るとこは出て引っ込む所は引っ込んでいる、とにかくめちゃくちゃ可愛いらしい。


「よかったら友達になってあげてよ!私は朝日真由あさひまゆ!この子は小野川桜おのかわさくらよ!これからよろしくね!」


「ああよろしく頼む。俺は萩野凛夜。でこっちは…」


「カイ・シルバーだ!よろしくな!それと小野川のことばっかだったが、アンタも中々だと俺は思うぜ!」


カイの言う通り、この朝日もオレンジの髪に少し日に焼けた肌で活発な女子という感じだ。一部まな板のような何かをお持ちではあるが。


「はは!ありがと!ほら、アンタも挨拶しなよ!」


「小野川桜、です。よろしくお願いします」


うん、なんかこう小動物を思い出させる可愛さだ。


「ああ、よろしく」  「おう!」


などなど2人を入れてまた他愛も無い話をしていると先生が入ってきた。


「はぁーい。席につけよー。はぁ、んじゃま自己紹介から。俺は河野仁こうのじんだ。これから1年間お前達の担任をする事になった。よろしく頼む」


「「「な、なんかめちゃくちゃダルそうにする先生きたーー」」」


はぁ、とため息を付くと、


「えー、んじゃまず自己紹介をしてもらおう。まずはそっちから順にして行ってくれ」


「僕はーーー」


✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

パチパチパチーーー


やっと前にいる小野川達まで来た。


「小野川桜です。よろしくお願いします」というと、あちこちから、「かわええ!」 「ふっ、やめとけ。お前では無理だ」 などという声が聞こえる。

あと、小野川ってあの小野川などという声も聞こえる。


「カイ、小野川は有名なのか?」と聞くと


「なんだ知らないのか?小野川は日本で三大貴族の内の1つだぞ。日本にいたら誰でも知ってる事だぞ?なんでしらねぇんだ?」


ま、まずい。前線で戦ってて知りませんでしたとは言えない。

「い、いや。最近まで海外にいたんだよ。それでかな」


「そうか。じゃーしょうがないな」と引き下がってくれた。


次は朝日の番だ。


「朝日真由です!よろしくお願いします!」


一部の男子生徒から「元気っ子キターーー!」などと聞こえる。無視だ無視ーーーー。


俺の番が来た。


「萩野凛夜です。あまりみんな喋りかけてくれまさんがどんどん喋りかけてくださいね。これからよろしくお願いします」


まあまあ無難な挨拶だっただろう。女子はまあ、良いとしても、男子とは友好関係を築きたい。なんかさっきの感じではいつか背後から刺されそうだし…


「じぁ、次は俺だな!カイ・シルバーだ!よろしく頼む!」


「え、シルバーってあの?」「まじかよ!」などと聞こえてくる。なんかデジャヴだな。


ここは聞かずに後で河合さんにでも電話して聞いておこう。めんどくなりそうだし。


驚きもあったが自己紹介は無事終わった。



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