ルール2
いっぽう、光はというとちょうど宇都宮を抜けたらしく
となりでは、
迂海 廉が、いそがしそうに、コンパスと地図を照らし合わせていた。
ちなみに、どうしてこうなったかというと
今からさかのぼること2時間前・・・
光はある中学校をみつけ、だれか頼りになる人や同級生が
いないかどうか確認していた時であった。
[コンピューター室]
と書かれた教室の前でカタカタとキーボードを叩く音に
気づき、ぴたっと足を止めた光は、その教室のドアを10センチ
ほど開けて中の様子をうかがった・・
「!!!!!!!!!」
ガラッ!
「廉くん!?」
そこにいたのは廉だった。
「光?お前も栃木にいたのか!?」
「そうだけど・・・廉くんなにパソコンいじってるの??」
「ああ、これはいま政府のパソコンにすこしばかりハッキングして、
いまの状況をいろいろと調べてたんだ。」
「はっきんぐ????????」
「う〜ん。簡単にいえば、政府のページを見てたんだ」
「へえ〜〜。で?今まで何人くらいの子が捕まっちゃったの??」
「全学校の人数もあわせて、中学生62431中3612人と俺ら高校生が29711人中15040人みたいだ」
「ウソ?もうそんなに?」
「どうやら、政府が送った大人たちは、身体能力が高い奴らが多いみたいだな。」
「あと四日もかくれていられるかな?」
「大丈夫さ。」
少しの沈黙のあと
「そうだ!!廉くん。ここから茨城までは遠くないよね。」
「ま、まあそこまでではないけど・・どうしたんだ??」
「実は、今茨城に守がいるらしいんだけど守と合流したいんだけど、
そこまで行くルートがわからないから、廉くんもいたら助かるかなあと思って。。」
「おねがい。一緒に茨城にきてちょうだい!!」
「わかった・・守は身体能力が高いからな。どちらにしろいたほうが助かる確率はたかくなるだろうしな」
「ありがとう。廉くん」
「まあ、気にするな」
「それじゃあ、長居は危険だからな。そろそろ行くか!」
「うん」
そうして今につながるわけだ。
「ねえ、廉くん。いまどこらへん?」
「今、茂木を越えたところだ。このあとは少し山を越えなきゃダメだが、大丈夫か?」
「私は大丈夫よ」
「ならよかった」
「そういえば、廉くんは私とあうまでに、大人たちを見かけた?」
「ああ、6,7人ほどな」
「そんなに????」
「あいつら、身体能力は高いが、知能がひくすぎる。隠れていたらそのままいっちまったよ」
「そうなんだー。じゃああんまり心配いらないね」
「だが、囲まれるとやっかいだから」
「光も気を付けたほうがいいぞ」
「うん」
「あ!山が見えてきた」
「そういえば今何時かな?」
そういって、光はケータイをとりだし、ディスプレイを確認した。
「早いな。もう6時だよ。。」
「そういえば夕焼けになってきたな」
「いそがなきゃ」
そういって二人は山にむかってかけだしていった。