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第一章 悠久の塔 ロビー TRS OBTdate.1

 リンドベルの町から少し移動した森の中にあるほこらの重い扉を開くと重低音が利いたサウンドが響き渡る。


「うわっ、音量の調節くらいしとけよなっ!」


 シャッハは耳を塞ぎながら文句言った。


 ちなみに耳を塞いだとしてもBGMやSEなどが聴こえなくなるということは無いのだが人間としては自然と動いてしまう行動だと言えるだろう。


 この作品の開発は不思議なバグが多いことで有名でサウンド関連に関して音はいいのになぜか音量バランスが取れないとか、本当にデバッグしたのかよ!? と、ツッコミを入れざるを得ないことが様々な場所で発生する。


「確かに、さすがクソな運営だけはある」

「それを言うなら開発の方だろ……」

「おいおい、ここは運営と開発は同じだぜ」


 などと皆で文句を言いながらワイワイするのもテストプレイ時の楽しみだったりもするのだった。そうして皆、祠の奥に進む。


 奥へと進むと彫刻が施された木の扉があり、扉を開くと木の擦れた音……これぞ扉の音という音がして、妙なドキドキ感が沸き起こる。このサウンドは開発会社の別ゲームの洋館物の扉の音と同じだった為に妙なドキドキを生んだのだと小話を挟みながら扉をくぐると古めかしい洋館の一室のような広い部屋となっており、その部屋の中央には小さなテーブルと人形のような少女が椅子に座っていた。


「なかなか雰囲気があるわねぇ」


 と、カレンは楽しそうに辺りを見回して人形のような少女に向かって歩いて行く。


 この祠にやって来たのはリンドベルの町でカレンがWebコンソールを指さしたコンテンツに関しての詳細情報に書かれていた『魔物戦《PvE》と対人戦《PvP》を同時に可能とした特殊ダンジョン』という文面だった。


 これは状況によっては複数のパーティーと魔物モブを同時に相手しなければいけないという過酷なマップで魔物モブによる轢殺トレインやPK上等で下手をすると大乱戦になりかねない仕組みだ。


 轢殺トレインとは魔物モブを誘導して他のプレイヤーに擦り付ける行為でPK、いわゆるプレイヤーキラーを行えないマップなどでプレイヤーを故意に殺すことが出来る方法だが、PK不可の状態で行うことは迷惑行為となっているがそれさえも出来るというコンテンツだ。このゲームは対人要素の多い故に『PKが出来るよ!』と言われても、元から出来るので考えるとあまり意味のないコンテンツじゃないのか――と、思ってしまったが、そこはあえて言わないでおいた。


 カレンが椅子に座っている少女を観察している間に俺たちは『悠久の塔』に関しての情報をWebコンソールで開き詳細を見ていく。『悠久の塔』では各階層にユニークボスが存在し、一度撃破されるとリセットタイミングまで二度とユニークボスは出現せず通常ボスしか出現しない非常に弱肉強食な設定となっており、その文面を確認したシャッハとアコちゃんが目の色を輝かさせた。


 どうやら公式の追加で発表された更新情報によると毎週情報がリセットされ、魔物エネミー戦の撃破数、ギミックの攻略数、ユニークボスの撃破などがポイントとなりランキング形式で情報が公開される仕組みとなっており、『悠久の塔』はランキング戦専用のコンテンツのようだった。


 当然、いま集まったレギオンメンバーは皆、対人コンテンツ好きしかいない為に燃えないわけが無いという状態で喜々として『悠久の塔』へとやって来たのだった。


 現在の場所は『悠久の塔』ロビーとユーザーインターフェイスには表示されており、ここではパーティーの募集や準備を行うことが出来、中央の椅子に座っているNPCに話しかけることによって『悠久の塔』へ入ることが出来るようだ。


「クーさん、パーティーどうするの?」


 アコちゃんが聞いてくる。確かにパーティーはまだ組んでいない、レギオン同士だとパーティーを組まなくともパーティーを組んだ状態と変わりない限定チャットやメンバーの場所表示など、様々な情報が確認出来る為にその事をすっかりと忘れていた。


「誰か組む? 俺、一応パーティー持ってるけど?」


 前回ログインした時に組んでいたパーティー権限が残っていたようで、何となく見たキャラクターパラメーターにパーティーリーダーの状態だと表示されていたので気が付いたのだ。


「じゃ、クオンに任せるよ」


 そう言いながらシャッハは装備とアイテムのチェックを行っている。


「じゃ、申請だすわ」


 そういってシャッハ、カレン、アコちゃんにパーティー申請を出す。皆、瞬時にOKを出しパーティーに参加し、パーティーメンバーリストに表示される。


「もう一人、回復役ヒーラーが欲しいところだわ」

「確かにクオン一人で、どこまで対応出来るか……」

「それは敵次第じゃないかな? 一応、公式の情報では初期の階層だとレベル30くらいだから全然問題ないんじゃないかな?」


 皆、好き勝手言ってくれる……と、思いながらも事実なので言い返せない。俺は回復役ヒーラーとしては中途半端なスキル取りをしていて、完全に支援用にキャラメイクをしている。これは他に回復薬ヒーラーがいることを前提とした構成になっている為だ。


 別にネタに走って回復量が若干お粗末な状態というわけではないのだ。


「ま、クオンが中途半端なことは初めから分かってることだし、俺たちならソコソコまではいけるだろ、問題は他のプレイヤーと出会った時だな。さすがに4人じゃキツイ場合もあるだろ」

「そうねぇ、さすがにフルメンバーを相手にするのは無理じゃないかしら?」

「今日だけで済んだらいいけどね……」


 カレンの言葉に少し寂し気にアコちゃんはそう言って、両手に持った剣を鞘へ納める。


「ま、でもアッチはバグだらけで、鯖も酷い状態だから。明日にはみんな来るような気がするわ」


 そう言ってカレンは魔銃に取り付けてあるスコープを真剣な表情で覗き込む。


「でもさ、残りのメンバーがこのダンジョン攻略中に敵として襲ってきたらどうする?」

「何を言ってんのさクオン。それこそ楽しめそうじゃん」


 シャッハは楽しそうに盾を構え、サディスティックな笑みを浮かべる。


 まぁ、確かに楽しい戦いになるだろうけど、正直、現状のメンバー構成を考えると()()の方が絶対的に有利だと思うけれど……シャッハは厳しい戦いの方が燃えるタイプなんだよな。弱い者をジワジワ狩るのも好きなんだけど。


 こちらも魔物モブ対人プレイヤーの両方を見据えた装備に切り替え、装備切り替え用のジェスチャリングを確認する。ジェスチャリングとはこの手のアクション要素の高いゲームでは多く採用されているシステムで、登録しておいた動きに合わせて様々なコマンドやスキルのショートカットが出来るシステムで、このゲームにおいてはほとんどのスキルや攻撃などもジェスチャリングによって発動する。また音声も組み込むことでより精度を上げる方法もある。


 動作や挙動を何度も繰り返し確認することで、精度を高めコマンドミスをしないようにしないと、一瞬のミスで全滅の原因ともなるので、ジェスチャリングに関しては皆、入念に確認を行う。


 このシステムは格闘ゲームなどでも採用されており、世界的にも人気のe-Sportsで多くのプロプレイヤーが多額の賞金を求めて戦っている。当然、彼らはゲーマーの中で最もジェスチャリングの扱いに長けた人たちだろう――ま、俺は特にそれをよく知っているが……。


 そんなことを考えていると皆、準備完了したとこちらを見つめていた。


「ごめ、考え事してた……NPCノンプレイヤーキャラクターに話しかけるぜ」


 俺がそういうと、みんなは楽しそうにOKと返事を返してくる。

 部屋の中央にあるテーブルの傍にある椅子に座っている人形のような少女がダンジョンの入室管理のNPCだろうと思い話しかける。


「えっと、『悠久の塔』に入りたいんだけど?」


 そういうがNPCは人形のようにピクリとも動かない。


「まったく、どういうことだよ……」


 と、シャッハが呟く。


 他にキーとなるモノが無いのか辺りを見回すが、やはりこの人形のような少女しかいない。


 質問の仕方が悪かったのか再度、彼女に話しかけてみる。


「『悠久の塔』に挑戦したいんだけど」


 再びNPCの様子を伺うと、今度はカタカタと音をさせるように突然震えだす。


 映像的にはかなりのホラーだ。特にここの開発会社が作るホラー作品のクオリティは高くそれを彷彿とさせる動きだった。


「ひぃっ、こ、これはちょっと怖いよ……」


 と、普段なら幼女♪ 幼女♪ と言いながらご機嫌になりそうなアコちゃんが怖がってカレンの後ろに素早く隠れる。


「ちょ、アコちゃん、怖くないって。あれNPCだよ?」

「でもさっ、怖いの苦手なんだって……特になんていうか人形っぽいのは一番苦手なんだよね」

「もぉ、アコちゃんの意気地なしぃ」


 彼らのやり取りを微笑ましく思いながら、NPCの動きを観察する。


 それは人形のようにカタカタと動くこと数秒――そして、突然に全身がブルブルと震え、人形のような精気を感じさせない風な少女にどこか精気が灯ったような雰囲気を感じる。


 不思議に思い、彼女に触れようと手を伸ばすと彼女の目がこちらの手に向けられた。


「!?」


 俺は驚き手を引くと、人形のような少女は不思議そうな顔をする。


「何か? ご用でしょうか?」


 可愛らしい声で彼女はそう言った。


 この声は某有名アニメでも聞いたことのある雰囲気の声だ。


 他の面子もそれに気が付いたようで『中の人』が誰か脳内の記憶アーカイブにアクセスしているに違いない。


「この声って、堀田由美かしら?」


 いち早くカレンが反応する。アコちゃんも先まで怖がっていたのに妙にテンションが高くなっている。


「多分あってると思う……あ、よく見るとさ。このモデル出来いいよねぇ」


 そう言ってアコちゃんとカレンは彼女の周りをウロウロしたりしゃがみ込んで覗いたりしていた。


「再度お聞きいたします。何かご用でしょうか?」

「ふむ、なかなかにAIもしっかりしてるみたいだ」


 さっきまで動いていなかったのに、動き出した人形のような少女のNPCの反応は妙に人間味がある。このゲームを開発している会社はイマイチAIが苦手なようで機械的な反応しか返さないとクソだとネット掲示板でよく叩かれているのを見かけるほどにAI関連に関しては常に評価が低い。


 俺はおもむろに新しいプログラマでも入社したのか? などと考えながら俺もテンションが上がるのを感じるのであった。


「…………」


 俺たちの妙なテンションの反応を見てNPCは不可思議な表情をして黙ってしまう。


「おっと、また一から聞きなおさないといけなくなってしまった……」

「おいおい、しっかりしてくれよリーダー」

「す、すまん。えっと、『悠久の塔』に挑戦したいのだけど」


 そう言うと少女は再び動きだし、こちらをチラリと見て言葉を発する。


「貴方たちは挑戦者ですね。私は『悠久の塔』の管理人『メアリ』です。この塔に一度足を踏み入れるとパーティーの全員が死亡もしくは撤退を宣言するまで脱出することは出来ません。当然、転送系のスキルの使用も出来ません」


 先ほどの妙な人間味のある雰囲気とはまるで違い機械的な反応が際立つように感じさせるしっかりと演技されている収録取りされているセリフを喋っていく。


「塔の中には多くの罠、仕掛け、魔物が貴方たちの前に立ちはだかり、また同じように侵入している挑戦者達とも戦闘になります。死亡時のペナルティの持ち物を落とすことはありませんが、貴方達の仲間以外は全て敵であると認識してください」


 彼女はそう言って座っていた椅子からフワリと立ち上がる。


 その動きは非常に滑らかで先ほどの不自然な雰囲気とはとてもチグハグな雰囲気は否めない。


「パーティー認証を行う為にはテーブルにある契約の書にサインをお願い致します。この本に登録されましたパーティーはパーティー解散をしない限り様々な情報へアクセスすることが出来ます。情報の詳細につきましてはメインメニューの『悠久の塔』の項目を確認するか、もしくは私への質問を行うことで回答を得ることが出来ます」


 彼女がそう言うとテーブルに置いてあった本が勝手に開く。


 彼女曰く『契約の書』には全く何も記載されていないが、それに触れると汎用ウィンドウが目の前に出現し『契約の書にパーティーを登録しますか?』と可否のボタンが表示され、俺はすばやく<OK>ボタンを指で触れる。


「認証いたしました。<とっとこりましょう>様、御一行ですね。再度、確認ですが、塔の中の各階層ロビー以外はパーティー全員の死亡、もしくは撤退を宣言するまで脱出することは出来ません。また、パーティーを解散した場合は全員撤退とみなします。それでは準備はよろしいでしょうか?」


 と、彼女はニコリと微笑む。すぐに可否のウィンドウが表示されるが、<NO>を選択する。その瞬間、少女が不思議そうな表情をしたように見えたがたぶん気のせいだ。


「とりあえず、先に情報を拾ってからOKでいいよな?」


 そう言うと、他のみんなは当然だな。と、いう表情をしている。


 ちなみに先ほどの少女の不思議そうな表情に関しては誰もツッコミを入れて来ないので本当に俺の気のせいだった可能性が高い。


「どうする? メインメニューから調べた方がいいかな?」

「いやいや、ここはNPCの出来を確認する為にも口頭で質問した方がいいんじゃないかなっ」


 と、アコちゃんは楽しそうにそういいながら、彼はNPCの周りをグルグルと回り、録画機能を使うためのジェスチャリングをしている。


「ま、それでいいんじゃね? 一応、まだ正式サービスじゃないし、俺たちはテスターってことだからな」


 そう言いながらシャッハもアコちゃんと同じように幼女を録画機能で様々なアングルでスクリーンショットを撮っていた。


「了解だ。じゃ、質問いいかな? 今日、すでに塔に挑戦しているパーティーはいるの?」


 俺がそう言うと、彼女は再びピタリと動きを止める。


 先ほどまでの流麗な動きとは打って変わってのぎこちない動きだ。


「あれ? とまった? このNPCの動き、なんだかおかしいね……」


 アコちゃんは少し怖がりながら首を傾げる。確かに人間味があるように見えたと思ったら、感情の起伏もあまり感じないくらいに機械的になったりと、統一性の欠片も無い。やっぱりこの会社のNPCのAIはクソだと断言しておこう。


 本当にフリーズしてしまったのかと見ていると少女は再び何事も無かったように動き出す。


「<とっとこりましょう>様の質問『本日の塔への挑戦者』ですが、現時点での挑戦者は2パーティーで現在も塔の中でプレイ中です。なお、どのユニークボスもまだ撃破されておりません」

「2パーティーか……それにしても、まだボスも倒してないのか。パーティーのレベルは分かる?」


 シャッハは楽しそうにそう言うと、NPCは何かを考えるような仕草をし、再び口を開く。


「現在挑戦中のパーティーはこちらです」


 と、彼女は何かを差し出すような動作モーションをする。


 そこには大きなウィンドウが表示され、挑戦中のパーティーの一覧が表示される。


 表示にはパーティー名、人数、平均レベルが表示されいる。まずは<迷走中(・ω・)>人数は8人、平均レベル32。もう一つは<ひとまず体験中>人数は8人、平均レベル38。


「みんな40以下って、レベル低いわね? これって虐殺パティーンじゃないかしら?」


 そう言いながらカレンはさっと魔銃を構える。


「だよね、公式の情報にも第一層ってレベル30って書いてるし、こっちはレベルカンストしてるわけだしね」


 一応、ゲームバランスという観点から低いレベルの相手は高いレベルの相手に対して補正が有る。それはある程度のレベル差があっても対人戦闘として良い勝負が出来るように補正がなければ高レベルプレイヤーによって初心者狩りが横行する為なのだが、レベル差が20以上あると意味は無くなり与えられるダメージも大幅に減る。例え人数差があってもレベル差を覆せるほどのモノでは無い。


 普段、対人が可能な場所への侵入はマッチングが行われ、レベル帯などによって接続するチャンネルが自動的に割り当てられるのだが、この『悠久の塔』というコンテンツは強い者が得をする仕組みなのだとすぐに理解出来た。


「まずは確固撃破するか、追い回して遊ぶか……」


 と、シャッハはドSな笑いを浮かべ、ブツブツと楽しそうに戦略を考えているようだった。


「シャッハは相変わらずだねー」

「まぁ、やられるのはイヤだけど、やるのにこんな楽しいことは無いって。そだ、クオン。戦略的にツートップでいくのはアリかな?」

「ってことは壁に関して基本考えないで、一気に攻めるってことか……俺はいいけどカレンはどう?」

「そうねぇ……」


 カレンは長い髪の毛を弄りながら首を傾げ、キャラクターパラメーターのウィンドウを開く。


「私は基本的にロングレンジで後方支援って感じだろうけど、マップ次第な気がする」

「ま、そうだよな。公式の情報を見た感じ第一層から第三層までは普通のダンジョンっぽいんで、難しいことを考えて動く必要はあまりないとは思うけど。問題としては魔物モブと同時に相手がいた時のことを考えておく必要があるのかな?」


 俺がそう言うと、シャッハが不思議そうな顔をする。


「クオン、階層的に敵のレベルも似たり寄ったりと考えれば、問題ないんじゃないか?」

「いやいや、魔物モブの場合、大量沸きがあった場合、補正がある。補正のアイコンが表示されてる場合。どんな敵に攻撃を受けても防御力の低下効果が出るから気を付けないとマズイでしょ」

「そんな補正があったね。魔物戦《PvE》なんて滅多にやってなかったから忘れてたわ……そういえば、ちっぷんが検証して前にそんなこと言ってたなぁ」


 ちっぷんはウチのレギオンには所属していないがライバルともいえるレギオンの支援メインの魔杖士キャスターだ。非常にマニアックでα時代から各スキルや効果の検証を暇さえあればやっており彼女がもたらす情報を元に攻略情報サイトを作るプレイヤーもいるほどだ。


「じゃ、どうしようか?」


 シャッハは難しそうな顔をして首を傾げ、腕を組む。


「まず、基本はツートップで俺は追従支援、カレンは立ちスナでお願い」

「オッケー、一応、罠とかの設置で後方を抑えるようにするね」

「それでよろしく。敵の待ち伏せがあった場合はシャッハとアコちゃんの判断に任せるけど、状況が悪くなりそうだったらシャッハが盾役タンク、アコちゃんが遊撃アタッカーで頼むよ」

「クーさん、モブを常時引っ張って行くってのも、アリかもしれないね?」

「カレン、それっていけそう?」


 そう聞くとカレンは楽しそうに微笑み親指をグッと立てる。


「じゃ、そんな流れで行こう。みんな分かってるとは思うけど、俺の回復量は微妙だから回復剤ポーションは忘れないようにね」


 俺の言葉に全員OKと言い、皆やる気に満ちた表情を浮かべる。


「よし、早速『悠久の塔』を蹂躙しに出発だ!」


 そうして、NPCの幼女に話しかけ塔への侵入にOKをした。


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