森の多腕熊さん
とりあえず状況確認。
喉が乾いたのでジュースを買いに外に出た
↓
自販機で新商品らしいジュースを買って飲んだ
↓
気がついたら森にいた←今ここ
うん、確実にジュースのせいだよね?
だってほら、なんか異世界ジュースとか書いてあるし。超胡散臭い。
もうそれしか考えられねぇわ。
てか、なんでジュース飲んだら森に出るんだよ。しかもここかなり奥地だよね?
だって普通こんな幹が一メートル近くある木が群生している場所なんて中々無いでしょ。
しかも所々に熊に引っ掛かれた様な傷があるし、しかもその傷がある場所が高さ三メートルくらいあるし。
ざっと考えても四メートルくらいあるよね、この傷を付けた熊。
え、これ熊に見つかったら終わりじゃね?
体格が二倍以上ってまず勝てないよね。
これって早く移動して逃げた方が良いのかな。
それとも迷わないように動かないで居るべきか?
いやでも、既に現在地見失ってるし関係ないのかな?
うーん...なにすりゃ良いのかわからん。
取り敢えず迷わない程度に散策してみr「グルルル···」
え?
そっと後ろに振り返ると。
居た。
四つん這いでも俺より背の高い、熊が爛々とした目でこちらをじっと見ている。
「ッ‼」
悲鳴を上げそうになった声を必死に抑えた。
既に目は合っている。
テレビで見た知識。
もし野生の熊と会った時は、こちらから目を離したら攻撃されるから、絶対に視線を逸らさない。
目を合わせたまま、少しずつ後退しt「グルルルアアァァァアア!!!!!」「駄目だ逃げろぉおお!!!!!」
地獄の鬼ごっこが始まった。