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人面樹の倒し方





 いざ人面樹を倒そうと思ってもどうすればいいのかわからないというのが紬の率直な意見だ。


 というのもの動物であったならばわかりやすい明確な死というものがあるだろうが、これが植物となると死の判断は難しい。


 動物であれば主要な臓器を害せば殺すことは容易いが、植物が相手であるとそうはならない。植物には頭や心臓といったわかりやすい弱点はないのだ。


 では切り倒せばいいのかというと、微妙なところであると紬は考える。


 植物の生命力というのは侮れないもので、切り株から若い芽が生えてくることもあるのだ。根だけの状態になったとしてもそこから再生するなんてこともある。


 生命力が高いのは根だけではない。


 例を挙げるならば挿し木や接ぎ木といったものがある。


 バナナのように種子ができない植物の栽培などに用いられるのが挿し木という手法で、母株から切り取られた茎や葉から芽や不定根が出てそのまま育てることが可能となる。


 接ぎ木は切り取った植物の一部を別の植物に繋げる手法で、土台となった植物の上で繋いだ植物をそのまま育てることが可能となる。品種改良などで根の病気に弱くなったものなどを、病気に強い野生種を土台にすることで病気にかかることを防ぐような使われ方などがある。


 閑話休題。


 ようは切り倒したところで人面樹を殺すことができるのか疑問が残るということだ。


 そうなると確実に植物の死と言えるのは枯れることだろう。


 ただこれも見た目だけで判断するのは難しいかもしれない。葉が枯れただけで植物本体は枯れきってないなんてこともあるかもしれないからだ。


 あと思いつくのは、燃やしてしまうというのもひとつの手であるだろう。


 しかし焚き火などでは乾燥したものを使わないと火がつかないことからわかるように、生きた木は多くの水分を含んでいるため燃やすことが有効打になるかどうかいまいち不透明な部分もある。


 もう、うだうだ考えずにできることから順番に全部試していったほうが早いような気もしてきた紬。


 とりあえずは近づくことなく、遠距離から試せるものを試していこうと紬は行動を開始した。


 

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